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第27回全視協福岡大会報告(総括・全視協の未来を語る分科会) 有光 勲
代議員総会報告 藤原 義朗
各地の方言でヘルパー体験談ズラリ 藤原 義朗
街づくりの法令を学ぶ分科会(31名参加) 津野 一美
弱視の分科会(18名参加) 津野 一美
全視協第27回福岡大会の分科会(平和について・老後について)に参加して 貞岡 信太郎
全視協分科会に参加して(全視協入門講座・防災) 貞岡 登志子
活動者交流集会に参加して 津野 功
全視協参加報告(街づくり・雇用・就労) 井上 奈美子
福岡大会会計報告 井上 芳史
第27回全視協福岡大会報告(総括・全視協の未来を語る分科会) 有光 勲
去る10月8日から10日まで、福岡県 宗像市の玄海ロイヤルホテルにおいて、約 210名の参加で標記が盛大に開催されました。 報告が大変遅くなりもう既に点字民報にも掲載されましたが、参加者からせっかく原稿を寄せていただいておりますので、 大会報告特集号として別立てでお届けします。
本会からは 正岡、 津野夫婦、 貞岡夫婦、井上奈美子、 藤原の各氏と、有光の8名が 参加しました。
8日の午後と9日の午前中は代議員総会で 藤原、井上の両氏が参加しました。 9日の午後は第7回全国視覚障害者活動交流集会で、オープニングの平和の旅合唱団のうたごえと、井下弁護士による「日本国憲法はどんな日本を求めているか」と題する記念講演は大好評でしたが、点民に詳しく掲載されて いますので、ここでは省略します。
交流集会の後は第1部分科会、10日の午前中は第2分科会で、午後は閉会集会が開かれました。その中で、愛知の橋本高校教諭から全視協のおかげで諦めずに闘うことができている。 抗議葉書による支援など大変感謝しているとの発言がありました。 その後分科会報告が行われ、最後に 大会決議案、大会宣言案が満場一致で採択され、3日間にわたる大会を無事終了しました。
私は全視協の未来を語る分科会とあん摩 鍼灸の要求分科会に参加しましたが、あはき 分科会についてはこれもまた点民に掲載されていますので、ここでは前者について簡単に報告します。
全視協の未来を語る分科会から
つい数ヶ月前に入会した人から、30年以上前に入ったという会員ら20名が参加し、 全視協の今後について語り合いました。まずは全視協に入会したきっかけを出し合うところから始めました。先輩や友人に勧誘された。集会に参加して、感動した街を自由に歩きたい。電車やバスに自由に乗り降りしたいという要求運動をしている人に出会った。一部の幹部主導型組織ではなく、みんなが活動に参加しているところに魅力を感じた。ちょっと変わったところでは青学キャンプに参加した時、みんなで「折り鶴」を歌ったが、その詩が大変よかった。入会すればこのような歌をみんなと一緒に楽しめると思ったという話もありました。
次に全視協の意義はどこにあるかといった点について意見交換がなされました。上の訴訟「堀木訴訟」:最近では橋本裁判支援など全視協ならではの運動が成果を上げている。厚労省の医道審議会に本会から東郷氏が入った。全病理や日マ会は入っていない。会員数は少ないが、無視できない存在になっている証拠である。神奈川に予定されていた晴眼あはき養成施設設置を不許可にしたのも大きな成果である。
また、会員数の減少の理由はどこにあるのか。会員を拡大するための方策についても 話し合われました。会員の高齢化や病弱化、 更に若い者の組織離れの傾向が影響しているのでは、特定の政党を支持しているという意図的な全視協攻撃もみられる。 会員にはいろいろな政党支持者がおり、選挙活動などは後援会で行なっているので、これは単なる攻撃に過ぎない。新聞やテレビ等で全視協についてもっと宣伝してはどうか。リーダーシップの強い者の存在も必要。もっと自信を持って活動し、会員拡大に努めよう、などの意見が出されましたが、これといった特効薬はなかったものの、参加者一同全視協意義を再確認し、かなり元気付けられたようでした。
以下、代議員総会や分科会の模様について 参加者から報告してもらいます。
代議員総会報告 藤原 義朗
会員と点字民報の拡大で視覚障害者の未来を作ろう
12年前から全視協大会は、決める部分は代議員制になっています。地方組織30人に一人の代議員定数と青年学生部と女性部からそれぞれ出されます。今回は定数63、高知は定数3で出席しました。高知の代議員は有光勲さん、井上奈美子さんと藤原です。柿本会長の挨拶の後、議長に北海道の江崎さん、兵庫の豊田さんを選出しスタートしました。なお、代議員総会の詳しい報告は点字民報誌上で掲載されますので、ここでは簡略し点民に掲載されない部分や感想を中心に述べることにします。
もし、会員外の方で点民をまだ購読されていない方がおられましたら、墨字版月200円ですのでぜひご購読ください。点民係は
松田さん電話0889−26−0449
です。
1.議事報告
その@ 焦点は財政問題
全視協は、この2年間に会員を110人減らし、史上初の120万円という赤字で今期をスタートする。20年前必死で集めた事務所建設カンパから少しずつ取り崩し、後
2500万円しか残っていない。このペースでいくと、後8〜10年位で使い尽くしてしまう。この問題については、会計監査からも当然指摘された。
「点字民報をまた会員内有料制に戻したら」「会費を上げてみては」「会議を減らすことはできないのか」など意見が出た。私は、「点民のメール版などデジタル形式のものを大きく普及し、根本的経費を減らしていく」ことを提案した。
執行部から出された、付帯決議として「発行メディアについて吟味し、すみやかに執行する」という提案を採択した。やはり、この課題は会員拡大と点民拡大に尽きる。お題目だけにせず、会員みんながそれこそ褌(ふんどし)を締め直し、城を守り発展させねばならない。
そのA 動くところに成果はある
かつて、「あはきに弱い全視協」などと言われたが今はちがう。ご存知のように無免許取り締まり運動にしても、19条を守る運動にしてもリードしている。神奈川のあん摩マッサージ科新設についても認めさせなかった。日マ会も全病理も入れない医道審議会あはき分科会の委員に東郷進執行委員が理教連代表としてではあるが入ることができた。東郷さんからは審議会で、長い資料を提出し反対意見を出させなかったこと、外から全視協の人をはじめとする声やうねりが聞こえてきたことなどが報告された。やはり動くところには成果はあることを実感した。
そのB消費税引き上げと郵政
追加提案が各組織から出された。高知からは第3種第4種郵便を守ることについて提案した。郵政については、もし民営化されたとしても第3、4種そしてATMのバリアフリー化など視覚障害者の情報権を守っていく闘いをしていくことが確認された。
そのC 成果ぞくぞく
「職場介助者の5年延長」「役所通知の点字化」「無資格者を告発した中井さんを首切りから守った」「橋本先生の職場復帰裁判」など、各地から報告があった。私は「高知で歩車道段差2センチを守ったこと。ハイブリッドカーで音のしない車が出ていて新たな街づくり運動が必要なこと」などを発言した。全視協の活動範囲がいかに広いのか、それを行っていくには中央頼みにせず、地方からどんどん「のろし」を上げていくことが大事だと思った。
そのD 大会は春に
全視協大会は18年前の大阪大会から秋に行うようになった。しかし、行楽シーズ
ンと重なり、宿泊費が高かったり渋滞したりした。そこで、規約を改定し、春に戻すことが提案された。選挙や国会終盤戦など夏前には闘いが集中し反対との意見もあったが、その場合、開催時期に柔軟性を持たせて行うよう可決した。尚、次期大会は兵庫で行う。
そのE まさやん先頭に
役員改選が行われ、新たにわれらの正岡先生が全視協会長に選ばれた。その他、副会長に30年前国家公務員の点字受験で初めて合格された田中正二さん、総務局長に東視協事務局長の山城完治さんが選出された。また、今年医師国家試験に合格された大里彰弘さんも執行委員に戻ってこられた。ただ、財政問題もあるせいか、執行委員定数が20年前に比べ半分に減っていること、役員平均年齢が15歳以上も上がっていることなどが懸念される。
2.裏話
その@ 高知の代議員席は東京と大阪に挟まれていた。それぞれから作戦話が聞こえてきた。全視協は大阪が発祥の地。東京と大阪の対立が言われていた。しかし、今はパソコン情報の発展もあって大分癒合してきている。今度は国会行動や実務が東京へ集中するため本部と東視協との溝を感じたが、東京の事務局長である山城さんが総務局長に就任したことからうまくやっていけることだろう。その上でも、本部に協力していかねばならない。
そのA いつもながらのことであるが、討論の中ではあちこちから「はい。はーい」とたくさん手があがり、発言権を得るのも一苦労である。中には圧倒されて手をあげにくい代議員もいる。みな一生懸命頑張っているからアピールしたいのだが、「意見を言うのは同じ人が多いね」という声も聞かれた。私は、次のように総会の持ち方を考える。
1.成果も大事だが組織活動を中心に論議しなければならない。夜中まで酒を飲む余
裕があるのなら、会議は朝早くからもっと夜遅くまでしてもよい。休憩も短くしてよい。
2.制度的な質問などわざわざ総会の場でしなくても、別にコーナーを設ける。
3.あらかじめ発言通告を出して時間の合理化を計ることも必要。
そのB 全視協の規約や前大会からの資料など代議員や執行委員は熟知して大会に
臨むことが必要。
全視協のホームページなど規約や決定など資料をわかりやすくし、いつでも復習できるシステムを作ることが必要です。このようにデジタル化することが合理化や支出の削減にもつながります。また活動のパワーにもなる。守る会内でもパソコンデジタル教室を開催するなどしてジャンプしていこうではありませんか。
各地の方言でヘルパー体験談ズラリ 藤原 義朗
学ぶ分科会には、「社会保障の動向」について峰島厚先生(全障研副委員長)による講演が行われた。その要旨は次号の点字民報にゆずるが、その刺激もあってか、語るヘルパー問題分科会では、30人もの参加で行われた。
まず、今の制度下でのガイド・ホームヘルパー体験談とその問題が出された。「姑が入院して、嫁の仕事をせねばならない。しかし、ヘルパー支給に制限がある。」「カルチャーセンターはヘルプされないところもある。」「年配のガイドさんで早く歩けない」「読み書きがうまく出来ないヘルパーさんがいる」など悩みが出された。参加者の中には、事業所の運営にも携わっている方もおられ、「事業所も競争で色を出していかねばならない時である。ぜひ、困ったことを事業所に伝え、視覚障害のことに明るい事業所を作っていこうではないか。それは利用者しだい」というアドバイスもあった。
また、自治体によっては予算切り詰めの中、支給時間を減らしてきているところもあり、深刻な実態が出された。これを解決していくのは団体の力があってこそという意見もあった。
さて、問題の自立支援法については、いったい負担額がどのようになるかについての不安が出された(その計算の考え方は、「みちしるべ」179号を参照)。
これは、低所得者はみな大幅負担増、金持ちは負担の減る人が出てくる弱い者泣かせの制度である。なおまた、負担額以前の問題として、障害程度区分の認定調査や医師の診断書が必要なことから、視覚障害者は門前払い。つまり介護給付自体、支給決定が制限される危険な制度である。
その情勢に機敏に反応して大運動を起こしていく必要を感じる分科会であった。
街づくりの法令を学ぶ分科会(31名参加) 津野 一美
当分科会では、視覚障害者誰もが関わりのある、音による移動支援策ガイドラインについて、その概要とそれに対する意見や同研究会の考え方について、細かく学習しようというものです。
駅の改札口や券売機、エスカレーターの上下口やトイレ等の音声案内や音響案内のことが具体的に出されました。改札口は「ピンポーン」地下鉄の出入り口にはカナリアの鳴き声を模した音響、又、大会会場への乗換駅(赤間駅)では「改札口方面の上りエスカレーターです」とか「博多方面行き下りエスカレーターです」の音声ガイドには皆が感動していました。
ちょっと盛り上がった話ですが、大阪では上りエスカレーターの音声ガイドで「お急ぎの方のために左側を空けて下さい」というそうです。点字ブロックをエスカレーター前までつけてくれるように要望しても、「ガイドラインにないことは出来ない」と断っておきながら、エスカレーターを走り上がることを認めているのはもっと危ないことではないかと、あきれるやら驚くやら…。こういう実例を今後の運動に引用していくべきだと結論付けました。
この分科会では郡山と高知だけが取り残されたような、そしてつくづく田舎を痛感させられました。線路は東西、ホームは3番線まで、でも分かりやすくて動き良い所ですよね、高知って…。
新しく生まれ変わろうとしている高知駅に、安全で快適な旅が出来るよう、私たちの意見や要望を反映させたいものです。
弱視の分科会(18名参加) 津野 一美
以前に準備中だったままの弱視部を結成するかどうかを話し合いました。
「必要なものはお店で買ったり、日常生活用具の支給を受けたりで何となく事が足りているが、弱視にしか理解できない悩みや要望があるから、是非作った方がよい」という意見が沢山出されたが、まず実態調査をして各組織にどれだけの弱視の人がいるか、またどんな悩みがあるかをアンケート等で調べようということになりました。弱視の方、ご協力よろしくお願いします。
全盲の方が白い杖を持つように、弱視の人もシンボルマークをつけたらどうかとの意見も出された。個人的な意見ですが、会員が少なくどこへ行ってもほとんど同じメンバーが参加しているのが、高知の実情だと思うし、時間や経済的なことを考えても気が進みませんが…。
最後になりましたが、大会参加者のために沢山のカンパをいただき、本当にありがとうございました。
全視協第27回福岡大会の分科会(平和について・老後について)に参加して 貞岡 信太郎
10月9日(日曜日)
僕は、平和についての分科会に、参加をしました。
出席者数は27名で、それに大会議場で講演をしていただいた、弁護士井下顕先生も、オブザーバーとして同席をしてくださり、沢山のアドバイスをしていただきました。
平和についての、多くの発言が休みなく、出されましたが、そんな中でも特に印象に残った、ご意見を書いてみることにしました。
まず、愛知県からは航空自衛隊の、小牧基地がある為に、自衛隊のイラク派兵反対の、平和運動や、平和憲法9条を守る活動が、積極的に行われていて、アイラブ・9条と書かれてある、Tシャツを着ている女性もいらっしゃいました。皆さん方は、とても熱心に平和について活躍をされていることが、ハッキリと僕たちの心に伝わってきて、本当に驚きを覚えました。
平和とは直接には、関係がないのですが、
岡山からの報告で、JRのホームが工事中で、そこへ誤って落ちたので、団体の数名で、交渉の申し入れをしたところ、JR側の答えとしては「貴女は、助け上げられた時に、ありがとうございました…。すみません…。とおっしゃいましたねー。すみません…。と、謝るということは、貴女に否があるからで、私たち当局としてはひとつとしての落ち度もありません。」とのことですが、この件についての、井下先生のご見解をお伺いしたところ、「それはあまりにも、ひどすぎますよねー。すみませんと言う言葉は日本人の習慣の一儀礼であり、人の弱みにつけこむやり方は、ヤクザのすることですよ。」ここでは、「JRはヤクザかい?」と全員が大爆笑でした。
最後に、東京からの意見で、署名用紙に1人が沢山の方々の、代筆をした場合の、有効性についての発言があり、先生は「厳密に本人の署名が必要な法廷以外の、他の署名活動については、世論に広く訴えて共鳴をいただいた結果、それをテコとして運動を進めていくものですから、本人の了解が得られていれば、代筆であっても、それは有効ですよ。」とのことでした。
その他にも心を動かされる発言が数多く出されましたが、初めて、総会に参加をさせていただき、多くの勇気を、もらった思いでした。
10月10日(月曜日)
朝からお昼までは、「老後について考える」といわれる題目で分科会が行われました。
出席者は女性が3名と男性が12名の、合わせて15名の少人数でしたが、この分科会は和気藹々(あいあい)としながら会は、進められていきました。
そんな中、自己紹介のおりに、一人の女性が「私は、40年生まれです。」その言葉に「貴女は、お若すぎて老後を語るのには、まだまだ先でよいのでは…。?」「私の舌足らずでご迷惑をおかけしました。実は1940年の生まれで現在、65歳の老人の現役でございます」この時に座長は「ここにお集まりの皆さんは、目には自信のない方が多いものですから、貴女のお声がものすごく、お若く聞こえたので、テッキリお若い方の参加があったものだろうとばかりに、喜んでいたのに正直に暴露をされたので、少しガッカリですね!。」ここで緊張気味だった気分が、一遍にほぐされて、大きな笑い声が室内に響きわたりました。
老後については、各人がそれぞれの生き様は、いろいろと持っておられました。
目が見えなくても、伴走者とのフルマラソンに3回ほど参加をされたり、民謡の踊りのサークルに、あるいは青年海外協力隊と一緒にアフリカのウガンダへ医薬品や衣料品等を届けたりなどとの、報告がありました。
しかし、ますます老いていくのに、我々はあまりにもお金が少なすぎるので、これから先、どうやって生きていこうかという意見もありましたが、そんな中の63歳の男性は「僕の家内は13歳も年上で子供もいないので、普通では、年順でいけば、おそらく家内が僕よりも先に死ぬだろうと思いますが、僕としては、その時にささやかながら若い女性と再婚をしてその後の老後を楽しみたいものですね…。」これには、あまりにもおかしくて、腹を抱えて大笑いをしました。
愛媛の岡井先生からは「作業所も自立支援法が成立すると、作業所で働いている方々は
5000円稼ぐのに食事代などで21000円ほどもかかるようになるので、今後の運営にも頭が痛いので、老後を楽しむなどとは言っていられない。」との発言もあり、これから先の負担には皆さんがただただ、心配の一語でした。
このたびの福岡大会は最高の盛り上がりのうちに終わりを迎えましたが、僕はここに参加をさせていただいたことに、心からのお礼を申し上げるとともに、人生の中で最高の力をいただいた思いでいっぱいになりました。
本当にありがとうございました。
全視協分科会に参加して(全視協入門講座・防災) 貞岡 登志子
私は今回初めて、いろはの「い」も解らず大会に参加させていただき、皆様には不慣れな私の介助で随分(ずいぶん)、ご迷惑をおかけしました。
分科会では、全視協入門講座と防災へ参加させていただきました。
入門講座 東郷先生、吉田先生
参加者12名
前半は発足からの歴史のお話を東郷先生から聞き、後半は質疑応答でした。全国から集まった人たちの活動、活躍の話を聞いて感心いたしました。
防災 藤野先生、柿本先生
参加者11名
名古屋で水害に遭われた平川さん、新潟で中越地震に遭われた本間のり子さんに、体験談をお聞きし、後は質疑応答でした。お二人のお話では、情報不足で大変困ったことをお聞きしました。
行政に働きかけと、自分たちにできることを考えなければ、シュミレーションをやってみることは大事、ということを話し合いました。
NTTの171(災害伝言ダイヤル)毎月の1日に練習できるそうです。
活動者交流集会に参加して 津野 功
10月9日の午後から10日にかけて、福岡の宗像市にある玄海ロイヤルホテルで行われた交流集会に参加させてもらいました。 9日は活動を支える財政確立分科会に出席しました。
聴いてびっくり!本部の財政は危機的な状況でした。 お金のない全視協は動くことができません。 活動できない全視協は死んだと同じことです。 私は高知の会員のような方ばかりだと 会費もスムーズに集まるのになあと思いながら 聴いていました。 会費納入状況が悪く、25%も滞納があり金額にして120万以上あるそうです。そのうえ昔々に私たちが寄付をして蓄えたお金、事務局カンパが徐々に減り、あと56年でなくなりそうだという話でした。その為の対策を次の兵庫の大会までに考えるそうです。
一人一人ができることは会費を確実に早く納めるようにしようじゃないですか。
2日目、10日は暮らしの要求分科会に出席 しました。 何点か出されましたが、いちばんショックを受けたのは田舎の閉鎖された世界から東京に出てきた気分になりました。 というのは、カードで買い物をしたり、交通機関に乗ったりするというのです。 カード社会が近づいているのは知っていましたが、ここまでとは考えていませんでした。 ちなみに我が家はカードは1枚もありません。 それは 現金のほうがややこしくなく便利だからです。 後に何も痕跡が残らないのもいいですから…。そこで問題になるのはカードを作る際に代筆ができないそうで、その ことを いろいろと話し合いました。
最後になりましたが、ホテルの方、 ボランティアの方々がかゆい所に手が届くようなお世話をして下さり、感謝の気持ちでいっぱいです。 ただ言わせていただくなら、晴眼者にアイマスクをした状態ではないということを理解していただければなお嬉しく思いますし、本物の視力障害者で練習されると感謝感激です。
とにかく、会場は広く、食事は美味しく、酒は溢れるほどあり、何も言うことはありませんでした。 福岡視友協の方々にお礼と感謝の意を表して点筆を置きます。
全視協参加報告(街づくり・雇用・就労) 井上 奈美子
10月8日〜10日に開催された全視協福岡大会に高知から正岡さんを含め8名が参加した。8日・9日に開催された代議員総会に一足先に正岡、有光、藤原、井上が参加した。代議員総会の報告については藤原氏が報告をするとの事で、主に参加した分科会について報告する。
1日目の特別分科会は「街づくり法令を学ぶ分科会」に津野一美さんとともに参加した。この報告については、津野さんから報告してもらう。
2日目の分科会は「雇用・就労」に参加した。参加者は15名、司会は北海道の吉田さん、助言者として東京の田中さんが担当。各参加者から現在の雇用状況等、簡単に自己紹介が行われた。田中さんから障害者の雇用に関する現在の情勢と動きの報告が有った。小泉総理が構造改革と盛んに言っている中で、失業率が5%〜4%に下がり、これは構造改革の成果だと言っている。しかし現実は、パート労働者等非正規社員の増加であり、正規職員が増えて失業率が下がったと言う事ではない。この背景には産業再生法がある。9万4千人を民間企業で削減すると870億円の税金を負けてやっている等、産業再生法はリストラ応援法ともいえる。
身体障害者実態調査が毎年6月に実施されている。平成16年調査で、15歳〜64歳までの働ける身体障害者は124万6千人、そのうちの52万人、全体の41%しか働いていない。その中で視覚障害者は(平成12年)21.9%とさらに低く、視覚障害者の雇用はあはき業が有るにも関わらず非常に難しい。
身体障害者雇用促進法の法定雇用率は民間企業では1.8%(56人以上の従業員を有する企業に適応)実雇用率は1.28%前後と1.8%には届いていない。しかも大企業は57.5%が未達成、大企業ほど雇用率は達成されていない。公務員の雇用率は2.1%と少し高いが、2.4%も自治体もほぼ達成している。教員は雇用率2.0%が適応だが達成率は1.24%とまだまだ低い。
障害者自立支援法と共に障害者雇用促進法の改正案が出され、支援法は通らなかったが雇用促進法は通った。改正案の内容的には直接視覚障害に関連することは無かった。精神障害も雇用率に換算する。在宅就労障害者の支援が盛り込まれている。
法改正ではないが、障害者介助等助成金の見直しがあった。職場介助者の継続的な配置が10年間から5年間延長になった。
視覚障害者の雇用実態は、民間企業では正規雇用が難しくなっている。障害者の別枠採用制度等は全国に広がっているが年齢制限や、地域制限が有るなどの問題点も残る。
全視協が関わった2年間に雇用・就労の運動。職場介助者制度・橋本良雲さんの裁判・穂刈友未さんの「雇い止め・宮崎の久保田先生の件・大里さん医師国家試験の件等がある。以上の情勢報告の後意見交換に移る。
参加者の中には、職場を解雇された、正規雇用でないために身分が不安定だ、等様々な悩みを抱えた参加者の意見が報告された。
英語力を生かした仕事をしたいと金融機関の国際部に配属され、10年間勤務し、拡大読書器、拡大ソフト等使用し仕事を続けていたが、急速に進むIT化に伴い自費での購入、部署換え、いじめ等精神的に耐えられなくなり、止む無く休職、職場に戻ることが出来ず退職した。
公務員男性は、視力の低下に伴い盲学校への入学を決意していた。そんなときに全視協の大会に参加し、中途視覚障害でも職場復帰して働き続けている仲間が居ることを知った。自分も現在の職場で働き続けることを決意。しかし見えなくなった自分に、仕事をくれない。出勤すると、机の引出しが空になっていたり、数々のいじめや、嫌がらせ等体験した。等の意見が出された。
東京の内田さんより、職場介助者制度延長の取り組みについての報告。10年の期限を延長させる運動の取り組みを2年前から始めた。この問題を多くの人に広める為、リーフレット作り、シンポジュウムの開催、国会の開催に向けて急遽署名活動に取り組む。3名の議員の質疑により、厚生労働大臣から前向きに検討するとの解答を得た。請願、採択となるはずだったが、解散になり審議未了で採択されなかった。4月11日の手をつなごう集会の厚生労働省交渉で引き続き検討しているとの解答を得た。検討の結果5年の延長になった。年間150万から135万にはなったが大きな成果が得られた。
今回久しぶりに全視協大会に参加した。まだまだ視覚障害者の雇用の状況は厳しい。しかし地道な活動と諦めず勇気ある行動によって大きな成果を勝ち取ったこと。このような動と、大会参加の機会を与えてくれた会員の皆さんに感謝したい。
福岡大会会計報告 井上 芳史
収入の部
守る会補助 200,000
カンパ 74,000
大会参加費(自己負担) 28,000
合計 302,000
支出の部
代議員宿泊費(8日3人) 39,000
交流集会宿泊費(9日7人) 105,000
大会参加費 28,000
振込み代金 220
交通費(7人) 128,760
合計 300,580
302,000(収入)−300,580(支出)=1,420
(残金)
残金1,420円は守る会カンパ会計に入金します。
福岡大会カンパにご協力頂いた方々
片岡慈仲 10,000 塩見哲生 10,000
田所次男 10,000 印刷部 10,000
松田哲昌 5,000 生田行信 5,000
浜口誠一 5,000 森本幸一 2,000
大野俊一 2,000 畠山俊恵 2,000
田所国江 2,000 田所良子 2,000
山崎辰雄 2,000 中平晃 2,000
友永行保 1,000 梶原百合子 1,000
伊藤啓子 1,000 片岡幸子 1,000
松沢稀弓 1,000
合計 74,000円でした。
ご協力ありがとうございました。
紙面をもって領収に変えさせて頂きます。
守る会 トップ
↑http://mamoru-k.net/