みちしるべ No191 2007年3月号

目次(ページ内リンク)
全国委員会&手をつなごう(てつな) 集会報告  片岡 慈仲  
こんな風に変わります  正岡 光雄  
私の恋人  四万十市  田宮  
「サイエンス・カフェin高知」  田元 美紀  
「ルーモ」から報告とお願い  江崎 瑞枝  
訃報  有光 勲  
編集後記  有光 勲  

全国委員会&手をつなごう(てつな) 集会報告
             片岡 慈仲
 去る2月17日(土)から19日(月)に かけて、全国委員会とてつなが行われ、高知からは大野君と私が参加しました。今回の全国委は高知も議長の一員である上、「永続可能な全視協の基盤を確保するための提案」と いう大変重要な議題もあったので、2人での参加となりました。
    
*全視協基盤の永続的確保
 17日午後6時から、早速今回の最重要 議題である「全視協基盤の永続的確保」の議論に入りました。
 執行部提案…
1.点民を隔月刊とし、それによる支出減(年間約200万円)の内、100万を一般 
会計に、あと100万を事務所基金の目減りを食い止めるために繰り入れる。  
2.会員1人当り1,000円である現行の事務所維持カンパを1,500円とする。
 理由… 
1.埼玉大会以降、それまで有料であった点民(点字・テープ400円、墨字200円)を無料で全会員に配布することにしたことによる財政的負担が、会員の減少の影響も加わり、耐え切れない現状となった。  
2.事務所、専従職員、職場介助者を確保 するための支出は年間500万円必要で ある。バブルが弾(はじ)ける前は事務所基金の利子が100万に対し10年預けて 73万もあったが、現在は利子収入はほとんど見込めない。また、職場介助者助成金、東視協分担金、会員1人当り1,000円の事務所カンパを合わせた収入は270万円で、  
毎年230万円が事務所基金から目減り している。もし、この提案が認められれば、 
毎年230万円の事務所基金の目減りは
70万円となり、あと30数年間は事務所 を維持できることになる。

この提案に続いて約3時間にわたって 討議されました。高知からは「点民の隔月刊化は反対。事務所維持カンパも1,000円 
以上になると困難である。点民は本来有料であったのだから、これを無料にした時点で上納金(現在6,000円)を引き上げるべきであった。来年度から2,000円引き上げて8,000円の上納金とし、更に点民の有料読者拡大や全視協会員の拡大に努力し、この財政的危機を乗り切ってほしい」という 提案をしました。
 他県からの意見は「こういう重要な提案を大会直前の全国委員会に出すのは遅過ぎる。もっと討議の時間が必要だ」「事務所の必要 経費のもっと詳しい資料を提出すべきだ」 「点民を隔月にすると有料読者が激減するし、新たな拡大も大変難しくなる」「事務所カンパの納入率は?」「会員数1,300人中1,200人ぐらいである」「自立支援法のこともあり、情報は即刻知らせねばならない。そういう時、隔月にするのは納得できない」
 福岡、新潟、石川、福島など、「止むを得ず執行部提案に賛成」という所もありましたが、概ね「点民の隔月化」「事務所カンパの500円アップ」のいずれにも反対意見が多かった。ただ、高知のように「上納金を値上げせよ」というような対案が示されなかったことは反対意見としての説得力に欠けると思う。
 結局「この場でこの提案を決定するのではなく、兵庫大会の代議員総会に提案し、そこで再討議する」ということになりました。

  *第28回 全視協兵庫大会
 期日:2007年6月1日(金)午後1時30分〜2日(土)午前11時30分
代議員総会
同午後1時〜3日(日)午後3時 
活動交流集会
 会場:神戸「幸せの村」
 主催:全日本視覚障害者協議会(全視協)、 同第28回兵庫大会実行委員会
 大会規模:参加者300名、ボランティア150名(延べ)
 大会後の旅行は、今回は行わない。
 参加費:3日間通して25,000円、 
2日目からの参加者は15,000円。
 3.5kmという広い会場なので、単独行動はしないで下さい。

  *選挙公示
 選挙管理委員に佐藤直子さんと地元兵庫から2名が加わり、役員立候補、推薦を受け付けます。
 なお、次期(29回)大会は石川を予定しています。

  *その他
 青学総会を4月29、30日に広島で行います。29日が観光、30日が総会です。
 弱視部は兵庫大会で正式に部を結成します。今暫定的に弱視委員を募集しています。
 次の全国委員会は7月28(土)、29(日)の予定です。

  *てつな要請行動
 19日(月)9時〜16時に、手をつなごう要請行動と集会が行われました。
 要請先は厚生労働省、警察庁、放送倫理番組向上機構(BPO)、総務省、国土交通省、金融庁、全国銀行協会などでした。私はあはき関係で、厚労省、警察庁、BPOへの要請に参加しました。
 厚労省…「あはき免許と柔整の免許と両方を持っている人は、それぞれに専用の施術室と看板が必要である」とはっきり述べ、更に各県の行政当局にそのことを再度説明するとのことでした。「どういうことを基準に マッサージと判断しているかを示してほしい」という要請には「様々な判断要素があって…。」とか「個々の場合に応じて判断しているのではっきりは言えない」とか「具体的な基準はない」とか言って逃げに終始するばかりでした。
 警察庁…検挙件数と逮捕した人数を明らかにしてくれました。04年41件(逮捕者37人)、05年31件(18人)、06年は17件(逮捕者はまだ分からない)。
 BPO(放送倫理番組向上機構)…テレビやラジオで時々無免許マッサージを美化したり宣伝したりするような内容が放送されることがありますが、こういう時はその放送局に苦情を言っても無視されることが多い。  そこで、そういう番組を放送した局の名前、場所、番組名、内容を文書にしてBPOにファックスしてほしいとのことです。そうすれば、BPOからその局に改善要請などが行われ、ホームページにも携載されます。
 ファックス番号は03−5212−7330です。電話は03−3288−0888で責任者は中谷洋一さんです。また、メール 
アドレスはnakatani@bpo.gr.jpです。皆さん、そういう内容の番組を見つけた時はすぐにBPOに抗議して下さい。

こんな風に変わります
正岡 光雄
  *むかっ腹のたつ話と、うれしい話
 今号と次号で、「3つの危ない話」と「3つの『よかった』話」を連載します。

  *その1「むかっ腹のたつ」話
  1.点字図書館が大変危ない
 昨年9月の高知市議会厚生委員会において、突如岡崎副委員長より、「点字図書館には種々問題があるので、抜本的に見直しが必要」という問題提起があり、「委員会」としての結論に達しました。
 現在、高知市としては多くの施設を指定管理に移す方針が打ち出されており、点字図書館もそのリストに含まれています。「見直し」と、いうのはこの「指定管理」のことと見られています。
リストの一部には、老人ホームの『福寿園』や福祉牧場の『おおなろ園』、『障害者福祉センター』、国民宿舎の『桂浜荘』他多数に上っています。高知市としては財政負担軽減策のために、「身軽になろうとしている」ものと思われます。
果たして、点字図書館が指定管理制度にマッチするのかどうかその「在り方」等とも関連して強い関心を持っていかなければなりません。
 私達も大いに論議し学習も深めていきたいものです。会員の皆様からの積極的投稿をお待ちしております。

  2.「人に優しい街づくり条例」
(点字ブロック)が危ない
 先月のことです。県障害福祉課の掛水さんから「安芸病院向に新しく病院ができる予定ですが、何しろ、大変不便な地域なので、多分視覚障害者が単独で来られないと思います。施主より『玄関より通路までの点字ブロックは免除してほしい』旨の申請が出されておりまして、県としては皆様のご意見をお聞きしたいと思っております」という、話があり、視力協会長ならびに、生活訓練士の別府さんの賛同意見がメールで、送られてきました。なお、駐車場より玄関までのブロック敷設は行う、ことが付記されていました。また、病院に面する、道路には敷設されていないことが付記されていました。松岡視力協会長の意見は、「道路に敷設する際につけてもらえばいい」、また、別府さんは、「『歩行者と自動車は同じく狭い』通路を通るため、車でブロックが破損しやすく敷設の意味がない」でした。
 「条例」及び「新バリアフリー法」では、病院及び官庁へのブロック敷設の備え付けが義務付けられている、ことは言うまでもない。私は、役員を中心に主に、弱視者の方への掛水さん宛のメール送信をお願いする一方、現地安芸市へ赴き、実態調査を行いました。この際に、安藝久美子議員にも同行をお願いしました。
 この結果明らかになったことは、
1.病院に面する道路である、農道は連続している、県道よりも幅広く、平行して深い用水路もあり、ここにも点字ブロックは必要である。
2.道路は結構交通が激しく、車も多く、決して不便な場所ではない(若者がよく集まるレストラン近くにある)。
3.通路は玄関まで約40mもあり、点字ブロックなしには歩けない。
 安藝議員の意見は独自に県に対して伝えてもらい、上の状況を踏まえての担当者との意見交換を行いましたところ、掛水さんいわく「弱視の方のことはまったく、分かりませんでした」という、あきれたコメントを得ました。
 とにかく、ことは一件落着となりました「危ない!危ない!」。

  3.対面朗読が危ない
 この話は、昨年8月、県との交渉が行われていた頃のことです。
 対面朗読というのは、公共図書館において、活字本の読めない視覚障害者に対して、読んでもらえる制度のことですが、県立図書館においては≒30年も前から実施されており、大変先進的でした。何しろ、当時東京や大阪の一部でしか実施されていませんでした。これは、図書館側の理解と私達の運動の力量でもありました。
 ある日、私の読み手から、「対面朗読担当者の話では、財政が厳しくなったので読み手に対しての謝礼を少し値下げしてもらいたい」というのです。私としては大変驚きました。何しろ、この話が利用者抜きに行われようとしているからです。
 直ちに、議員を伴って生涯学習課に赴き、聞いてみましたところ、「この謝礼は著作権上問題がある」といいます。著作権法を調べますと、「人に対して読み聞かせを行うことは著作権が発生する」とありました。県としては著作権上の支払いは行えないことになっているわけです。この件を調べてみましたら、「対面朗読(つまり音訳サービス)」は、そもそも著作権法でいう「読み聞かせ」には当たらない。この場合の「読み聞かせ」とは「詩」等の作品の朗読での「読み聞かせ」のことです。しかも、図書館のガイドラインでもはっきり明記されております。
 折しも、県議会は、予算委員会開会中で、田頭議員にお願いし、質問を行なってもらうと同時に、館長との話し合いを持ってもらいました。昨年、浦和図書館から来られた館長は、この件に関して精通しておられましたので、行き投合しました。館長には秘密裏に、水面下で話を進めていたようでした。なお、財政難で読み手には謝礼なしという話も行われていました。
 県当局の間ではボランティアを「ただで使え」という誤った考えがあることも、大変残念なことではないでしょうか。
 この件も何とか落着しました。
 「めでたし!めでたし!」

私の恋人 四万十市
  田宮
 昭和30年代、つまり学校では中学校と言えば、城西高校と言えば、高知商業に夜も 昼も心惹かれたものでした。商業は女子生徒に知り合いがいて、寮にもよく遊びに来て 貰いました。城西には女子生徒の知り合いは 
できなかったものの、男子生徒とは知り合いができて今も彼が渋谷(宮脇)さんの所へ マッサージに現れて私のことを聴いて下さるとのこと、この上なく嬉しい限りです。
 ところで、あれから40年が過ぎた今、私が心を夜も昼も惹かれるのは、裏の野菜畑なのです。つまり、土が恋人なのです。畑と言っても、わずか51坪ですから、畳で言えば100枚です。れいめい寮の部屋で言えば
10部屋です。
 北の3分の1には、無花果(いちじく)・ 
次郎柿・金柑をそれぞれ1本ずつ植えてあります。この無花果は西日本ブロック大会が高知市で開かれた年に大会のボランティアにあられた可愛いお姉ちゃんに日曜市で買って貰った物です。夏になると毎年実を付けて くれるため、上下の葉が少なくなった今、朝のパン食のデザートに最高です。
 南の、つまり道路端の3分の2に野菜を 植えることにしてあります。年間を通して 植える物を順に紹介します。
 まず年の初め、この季節がじゃが芋です。3月3日の昨日、50個の種芋を2つに切って、つまり100所に植えました。およそ 100日で収穫ですから、6月半ばには大小合わせて500個ないし600個の新じゃがを掘り出すことが可能です。
 連休を明けると、今度は茄子に胡瓜にピーマンです。これらはうまくいけば1ヶ月で収穫できますから、6月初めは無農薬の胡瓜の酢揉みが作れます。
 運動会の季節になると、大根・大蒜(にんにく)・ブロッコリー・ほうれん草などの植え付けです。これらも年内には収穫できます。寒さが身に染む師走の朝に、新鮮な大蒜の味噌汁は体がよく温まります。
 11月、日本シリーズが終わる頃には、 
玉葱の植え付けです。これは、意外と日数がかかり、5月半ばにならないと収穫できません。それを何日も太陽に干して乾燥させないと、長く保存できません。昨年の秋にも
200本苗を植えましたが、その内何本かは虫の被害に遭いましたが、その内の90%は元気に伸びております。
 毎年6月に入りますと、玉葱とじゃが芋を文字通り向こう3軒両隣に配りますと、皆さんお世辞にも喜んでくれます。それが私の喜びもあります。
 トマトを1番に植えたいのですが、なぜかなぜかトマトは完全に収穫ができません。  
苗を植えると日に日に伸びて、この枝には 2個、こちらの枝には3個といった具合に 実を付け、日に日に大きくなっていきます。もう1週間もすればと思ったら、翌日には あれもこれも割れているのです。それが、木が衰え枯れていくのです。そのため、ここ 4、5年は休んでおりますが、今年は挑戦 してみましょうか。
 ほうれん草も毎年できが悪く、人にあげられるような物はできませんでしたが、昨年 秋に植えた物は日曜市に出しても恥ずかしくない物ができました。
 昨年の夏、鶏糞を沢山くれる人がありまして、それを惜しみなく使ったのがよかったのでしょうか。もちろん、それを手で掬って(すくって)土にまぶしました。
 糞と言えば思い出します。38年のことですから、記憶も定かではありませんが、誰だったかが誰だったかを好きだ好きだと、片思いを連発しておりました。その彼に市川だったかが「それなら、お前はその女の月経でも舐めるかや」と言ったら、それは嫌だと言ったのです。すると、安丸さんが「それができないようで好きの内になるかや。茶碗に1杯ぐらいは糞を食うようになれ」と言いました。  
私が今こうして畑という恋人のために、鶏の 糞を手でためらいなく掬っているのです。
 このことはもう1歩踏み込んで考えれば、我が身が永遠の土に帰るべく、その瞬間刻一刻と迫っているのかもしれません。
 心身の老化防止のために、畑に恋した私で ありますが、果たして結果はどう出ますでしょうか。

「サイエンス・カフェin高知」
             田元 美紀
 2月17日、高知市相生町のPeace Cafeで、「サイエンス・カフェin高知」が開かれた。「サイエンス・カフェ」とは、お茶を飲んだりケーキを食べたりしながら、科学者と直接語り合うイベントのことで、ヨーロッパが発祥の地となっている。高知では初めての試みである。
 自然科学といえば、数式や専門用語が多かったりして、専門家でない一般の人にとっては遠い分野のように思われる。だが、自然の秘密を解き明かすことは大変楽しいことであり、また人類が現在直面している環境、エネルギー、医療などの問題を解決する際に自然科学は欠かせないものである。
 今回の「サイエンス・カフェ」は、「流星とスプライトの科学」がテーマだった。講師は高知工科大学の山本真行助教授(電子・光システム工学科)。
 本題に入る前、高知工科大の1回生、森永さんが、衛星設計コンテストに出品した人工衛星を披露した。森永さんは奨励賞を授与された。この人工衛星の特徴は、羽の裏側に落下物が沢山付いている。自然の流星の成分(鉄、アルミニウム)を大気圏内に落としてスペクトルに分光し、何が含まれているかを調べるのである。今年8月、山本先生が実験をされる。高知でも観測をされる。
 「サイエンス・カフェ」が始まった。山本先生が青い宇宙服(借り物だが)を着て登場。
 2001年11月19日、オリオン座の左上部の赤い星ベテルギウスの左側を、流星が流れた。過去1世紀の中でも特別である。流星が流れた後には煙が生ずるが、これを流星痕と呼ぶ。山本先生はこれを研究しておられる。
 どんな物質が光っているかを調べたい場合、特殊なフィルムが張られた箱状の器具を用いる。これを通して見ると色が虹色に分かれ、色の中身が何か分かる。
 流星で、生命が地球に出てきたそのことが分かるという。なぜ私たちの星ができたのか。もしかしたら流星からか?最初に太陽からガスが出、その中にある物が集まり始めて今の惑星ができた、という。
 山本先生の研究グループは今、流星痕同時観測キャンペーンをされている。(1998年から2008年の間)流星痕を観測できるのは非常にまれであるため、プロの研究者だけでなく一般の市民も観測に加わったりしている。2001年11月19日のしし座流星群の流星痕は33の地点で同時に観測された。流星痕の同時観測は36例、単独観測は98例ある。
 質問:流星が当たったらどれだけ危険か?
 回答:大きいのが来たら危ない。いちばん速いのは秒速70kmにもなる。
 2006年1月15日のデータ。山本先生は飛行機の羽の後ろの席におられた。おうし座のアルデバランの右下から、すばるの左下を通って流星が流れたが、光がどんどん明るく、大きくなっている。山本先生のほうに向かってきている。通り過ぎた後、流星痕が生じている。
 質問:宇宙ステーションに宇宙線は当たらないか?
 回答:実際には当たっている。スペースシャトルで衛星を回収したことがあり、衛星のパネルを見ると小さい穴があいている。どんな物質がどんな速度で当たったか分かる。まれに壊れる場合もある。
 宇宙の塵(ちり)、岩、砂のかけら、つまり星になり損なったものだが、これらが大気圏に突入する時に光を出す。これが流星である。突入して残り、地球まで辿(たど)り着いたものが隕石である。日本では山・森林が多いので隕石がなかなか見つかっていない。
 彗星は同じ軌道を回っているが、流星の動きは決まっていない。

 2回目の話題提供。謎の発光現象、スプライトについて。スプライトといえばあの飲み物のことを思い浮かべるのではないか。
 ビデオで撮った映像が映し出された。3,4本の人参のような形の物がピカッと光った。これがスプライトである。30分の1秒以下しか光らない。
 工科大の校舎、食堂の上に雷雲が出ていた。そのはるか上のほうが光っている。
 この参加者の中に1人か2人UFOを見たことがあるのでは?何か分からない光をUFOと呼んでいる。
 スプライトは見つかってからまだ20年も経っていない。「スプライトを観測しよう!」左下のほうで2,3回光が点滅している映像が映し出された。東北大で観測されたスプライトは巨大なキノコの形をしている。
スプライトは雲、電離層の放電現象である。雷の時だけでなく、他の時にも起こる。宇宙線が降ってくると大気が光ることが報告されている。
今年の8月に、夕空に赤い雲が現れるロケット実験が実施される予定。高知からも南南西に見えるかもしれない。UFO騒ぎになるかもしれないが、皆さんは科学の知識を持っているから「いや、違うんだ」と主張してほしい。8月1日の予定だが、晴れないといけない。西のほうが暗くなった時、19時30分にロケットを打ち上げる予定。日本初の実験である。

最後にクイズが出された。2択式の簡単な問題。
@流星はどのくらいの大きさの石がぶつかって起きるか?(1mm、1cm)
ANASA関連施設は米国のいたる所にあるが、私(山本先生)が勤務していた所は米国西海岸か、東海岸か?(西海岸、東海岸)
 BNASAの敷地内にはとある建物があるが、それは何か(日本にもある)?
(セブンイレブン、マクドナルド)
 後はじゃんけんでお土産を貰う人を決め、それから敗者復活戦のクイズ。
 @赤い雲をつくる実験では、ある物質を撒く。その物質とは?(ナトリウム、リチウム)
 A山本先生の研究グループで、修士論文の卒論を書いている(2月17日現在)人は何人?(5人、8人)
       (答えはこの記事の最後に)

 初めて参加した「サイエンス・カフェ」だが、約40人の参加者で会場が埋め尽くされた。年代もさまざまで、中には幼い子どもを連れてきた若い親もおられた。山本先生は自分が専攻されている分野についての興味深い話題を一般の人に分かりやすいように提供して下さったし、参加者も山本先生の話を熱心に、興味津々に聴いていた。次の「サイエンス・カフェ」に期待したい。

*クイズの答え
 @1cm A西海岸 Bマクドナルド
敗者復活戦…@リチウム A8人

「ルーモ」から報告とお願い
江崎 瑞枝
2月4日にボランティアサークル「ルーモ」の第21回総会が開かれました。
今年度の代表や事務局・企画委員などすべてバトンタッチできればよかったのですが、
去年までのそれぞれの役員に辞任希望が強く、私も次の代表未定のままリタイアしました。1997年から、ホンの2〜3年くらいのつもりで軽い気持ちで代表を引き受けたのでしたが10年という想定外の期間、居座ったことになります。このままいくと15年とか20年とか…まさかそれはないと思いますが、家庭の事情などもあり、強引に辞めることにしました。
新・事務局長には積極的な田元美紀さんにお願いしましたが、数人でチームを組まないとグループは機能しません。そこで、できるだけルーモの活動を縮小することにします。
おおまかには点字講座とJBOSの2つです。
「初めての点字」講座は守る会を中心に継続させ、アシスタントには個人的に参加してもらうことになります。
JBOSは江崎が全国の運営委員でもあるので行きがかり上、続けて担当することになりました。
「ルーモ通信」発行や企画会は当分お休みになります。
21年目にルーモの活動を縮小するのは申し訳ない気もしますが、ボランティアやボランティア活動の捉え方もいろいろ変化してきています。主体的・自律的な市民の営みとしてのボランティア活動を定着させるために再考が必要な時期かもしれません。
リタイアしたそれぞれのメンバーですが、
これまでのネットワークは生かせるので個人的に対応します。どうぞお声をおかけ下さい。守る会の賛助会員の皆様を中心に、うまくチームを作って、次の「ルーモ」を盛り上げて欲しいものです。いろいろありがとうございました。

訃報
              有光 勲
 正会員の前田芳男先生がご逝去されました。盲学校で永年、英語と音楽の先生として勤務されておりましたので、会員の中には教えを受けられた方も多いのではないでしょうか。皆様と共に謹んでご冥福をお祈りしたいと思います。

編集後記
              有光 勲
 今回は読者の声として、田宮こと多賀義忠さんに、趣味の畑作りについて書いていただきました。多賀さんは昭和39年に盲学校を卒業されましたが、学生時代プロ野球の田宮選手のファンであったところから「田宮」「田宮」と言ってみんなから慕われておりました。食物は何でもそうですが、いくらお金を積んだからといって、それだけで野菜や果物ができてくるわけではありません。これらを作ってくれる人のご苦労への感謝の気持ちを忘れてはならないと再認識した次第です。
 もう既に事務局便りでもお知らせしましたが、来たる6月17日には恒例の守る会の 定期総会と懇親会が開かれます。ご都合を お繰り合わせの上多数ご出席下さいますよう、お願いいたします。

 ところで、石川県で地震があり、全視協の正岡会長に電話で「全視協の仲間は無事だったか」という問合せがありました。しかし、石川県の不破事務局長に電話したら、「そんなに被害がなくて無事でしたから、ご安心下さい」という答えでした。



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