みちしるべ
第239号

目次(ページ内リンク)
みちしるべ「意見交換会報告特集号」について  正岡 光雄
録音による選挙のお知らせ、候補者4人掲載なし?  藤原 義朗
盲学校は現状で維持 テレビ画像の全て音声化はほんとうか?  有光 勲
街づくりや図書館機能及び 防災対策の充実について  山崎 辰雄
今年度音響信号機新設は5基、更新は元富士書房跡地の1基  正岡 光雄
8月20日第3回意見交換会報告  門脇 哲郎
今年度中に盲学校を福祉避難所として指定  井上 芳史
8月27日高知市との意見交換会  点字図書館問題を中心に  片岡 慈仲
空き家を活用して、あはき開業に道?  生田 行信
新図書館に大いに期待を  畠山 俊惠

◆ みちしるべ「意見交換会報告特集号」について


              正岡 光雄



 夏の意見交換会が終わりました。

皆様ご協力まことにありがとうございました。

ここでかいつまんでその概略をお知らせします。



 陳情に先立って、今回も皆様からのご意見やご要望を沢山いただき、大幅に資料
を見直しました。

 @新たな要求計25項目

  ○国立病院前バス停付近の交差点の信号機 

   に音響装置を。

  ○とさでん交通になってバスの運行時間帯

   が変わり非常に不便になり困っている。  

  ○視覚障害を持つ職員が職務を遂行してい

   くために盲導犬を取得する訓練(1頭目

   は4週間、2頭目からは2週間)を職務

   専念義務免除扱いで実施してほしい、等。

 A昨年度の陳情書から削除した要望事項27 

  項目。

  ○実現した要求:選挙公報に相当する物を

   音声媒体で発行、障害者支援センターの

   発行物を点字・音声媒体・電子メールで

   出して欲しい、等。

  ○不可能なもの:低床バスの運行時間は定

   まっていないのでを時刻表に載せるのは

   不可能。



 意見交換会への参加、発言まことにありがとうございました。

 8、9月初めの猛暑の午後から多くの方々の参加をいただきました。また担当責任
者の方々大変お世話様でした。

 全日参加は北村さん、門脇さんでした。また大変多忙の中、松田さん、浜口さん、
室戸と高知を往復のさなか4回もの参加をいただきました。まことにありがとうござ
いました。



〈参考〉

※検討委員の役割

@集合場所から会場までの誘導

A交換会の司会

B交通費(500円)渡し 

C参加者名の報告(正岡まで)

D「みちしるべ」への報告原稿執筆



※各回の参加者数を紹介します。

 第1回目8月6日11名(昨年第1回目8月7日

  10名)

 第2回目8月13日12名(同8月14日6名)

 第3回目8月20日11名(同8月21日8名)

 第4回目8月27日13名(同8月28日7名)

 第5回目9月3日10名(同9月11日11名)



 今回各担当者の方からの報告原稿執筆でみちしるべ「意見交換会報告集」が出来
上がりました。

 高知市において県同様、職員の採用試験の際のパソコン導入が決まるなど数々の要
求が実現しました。

 今後は新検討委員によって要望書を一新することになりました。来年度の意見交換
会は新たな要望書によってなされます。

 皆様からの忌憚のないご意見もお寄せ下さい。

◆ 録音による選挙のお知らせ、候補者4人掲載なし?


            藤原 義朗



 2015守る会対県高知市との話合いが今年も8月6日から始まった。なお、対高
知市話合いの参加者は10名であった。



○特定健診受診カードに点字表示というけれど

「カードがいくつもあって選ぶの大変」という方もあると思います。

高知市が特定健診の受信カードに点字を付けたと聞きますが、直接でなく、「これが
受信券です」と点字シールが張って送られてくる。点字を付記すると、それが病院で
の扱いで誤作動を起こす可能性があるとのことです。皆さん自分でわかりやすいよう
管理お願いします。



○本当に視覚障害のある親のことを知ってる

 の?

 学校や保育・幼稚園からの文書をわかりやすい媒体で提供を求める件については、
「現在高知市立の小学中学高校では2人で、どちらの親もメールされていない」「保
育・幼稚では親が視覚障害の例は今までもない」との返答であった。守る会の会員を
はじめ、みな子供を預けてお世話になってきた。「保育側が親に障害のあることを気
がついていないのではないか」など疑問が残る回答であった。なお、高知市としては
、情報のやりとりができるよう前向きに取り組む姿勢ですので、学校や園にご相談く
ださい。

○交通不便な市営住宅

 「単身者が増えていることについては認識している」今後東石立町や筆山町の建て
替えの際には単身割合を増やす計画だそうである。しかし、電車通りには遠い市営住
宅である。

 なお、募集は1月、6月、10月におこなっている。



○高知市役所新庁舎

 トイレについては、男女だけでなく多目的も用意し、点字や音声案内についてイメ
ージしやすい音の方法も検討していただくことになった。



○録音用原稿を出さない立候補者

 今年春の市議会議員選挙で初めてカセットテープによる選挙のお知らせが発行され
た。しかし、立候補42名中38名しか録音用の原稿は選管に提出せず、提出しない
候補者の録音お知らせは出せなかった。墨字公報は出ているのに、録音はそれ用の原
稿がいると言われるが発行にこぎつけることこそ「公平性」である。



○採用試験で音声パソコン可能に

 高知県にならって高知市の採用試験でも音声パソコンを補助ツールという名目で使
用可能になった。また、音声デイジーも可能とのことである。なお拡大読書器は個別
に相談とのことである。

◆ 盲学校は現状で維持 テレビ画像の全て音声化はほんとうか?


             有光 勲



 8月6日(木)第1回県との意見交換会

○特別支援教育課 

要望……盲学校は、特別支援教育体制下にあっても、他の障害児学校と統合すること
なく、視覚障害者に特化したものとして存続を。

 回答……盲学校の生徒数は、減少傾向にあるが、最近では、30名前後で推移して
いる。生徒の実態は、幼・小・中学部では大半が重度重複障害者である。医療的ケア
を必要とするものもいる。こうした状況にあるが、盲学校は大変歴史のある学校で、
長年にわたって蓄積してきた視覚障害教育の専門性を今後も確実に継承・発展させて
いかなければならないと認識している。

 今後のあり方については、保護者、教職員、視覚障害者関係団体、OB等幅広い意
見を聴きながら検討していきたい。

 今年は、病弱の支援学校のあり方について検討している。これが一段落すれば、視
覚・聴覚障害教育のあり方について検討することになる。

 意見……盲学校は現状で維持するといっているが、幅広い意見を聴きながら今後の
あり方について検討するともいっている。他校との統合も考えているのではないか。

 回答……未来永劫ということはいえないが、今のところ統合は考えていない。

 意見……江ノ口養護学校についての検討は、単なる日赤の移転伴う物理的なもので
なく、そこにはなんらかの課題があるはず。視覚・聴覚障害学校のあり方について検
討しなければならない課題とは何か?

 回答……盲学校・ろう学校の課題についてのみ検討している訳ではない。肢体障害
、病弱等、障害児学校全体の充実・発展が課題である。盲学校についていえば、生徒
数の減少、障害の多様化、進路保障をどのようにしていくか等が現状での課題である


 意見……事故などによって、視覚障害と肢体障害を持ったものにも配慮した教育を


 回答……教員に対し、当該障害種別の免許だけでなく、他のいくつかの障害免許も
取るように指導している。そのことによって、多様化する生徒のニーズに応えられる
ようにしていきたい。

○市町村振興課

 要望……民間業者への、バリアフリー化の指導・啓発の一つとして、テレビ局に画
像だけの天気予報に音声を。緊急地震速報や臨時ニュースなどは、テロップだけでな
く音声を。

 回答……テレビ局各社に要望を伝えてある。NHKとRKCについては、音声の無
い天気予報の放映はないとのことである。他の二社の回答では、1・2分の空き時間
に放映している画像は情報量が多いため音声化できない。また、早朝や深夜の画像に
よる天気予報などは、その時間帯にアナウンサーを配置する人的・経費的体制が整っ
ていない。そのため音声対応のニュースや天気予報、あるいはラジオ等の媒体を利用
してもらいたいとのことである。

 意見……NHKは「ご覧の通りです」といっているのがある。回答は事実ではない


 * 笑い話のような話です。「明日のお天気はご覧の通りです」という音声が入っ
ていると言いたいらしい。しかし、これはわかりきっていてとぼけている国会の大臣
答弁とは違うように思います。「ご覧の通り」では内容がわからないということをき
ちんと説明しなければいけないようです。



○住宅課

 要望……県営住宅の障害者単身用の増設を。

 回答……予算の都合で県営住宅の増設はできない。障害者の一般世帯向け県営住宅
への入居については選考の際に優遇措置として当選確率が高くなるような仕組みもあ
る。また、高齢者や障害者が民間の賃貸住宅に円滑に入居できるための支援も行なっ
ている。県内の不動産関係団体、県・市町村のメンバーが構成会員となって、「高知
県居住支援協議会」を立ちあげている。障害を理由に入居を断られるようなことがあ
れば住宅課に相談してほしい。

 その他、参政権について、高知医療センターのロービジョン外来について、裁判員
候補者の通知は、視覚障害者にわかりやすい媒体で、などについて話し合いしました
が、ここでは省略します。

◆ 街づくりや図書館機能及び防災対策の充実について


          担当者:山崎 辰雄



 8月13日(木)に行われた高知市交渉の概要を報告します。尚、高知市からは文書
での回答もあり自治体交渉部が保管していますので、詳細が知りたい方はお問い合わ
せ下さい。当日の参加人数は10名でした。



1.点字ブロックなどの敷設について

 エスコートゾーンの設置については、県から県警が設置することが望ましい旨の回
答があり、市としても同様の考え方で調整していくとの回答がありました。様々な理
由から設置が困難という要望箇所が多くありましたが、元山本耳鼻科?盲学校の区間
については地元町内会にもおろし今後も県警との調整を行っていくことの回答があり
ました。



 点字ブロックの敷設については、国道については国交省に、県道については県土木
事務所に要望を伝えていくとの回答があり、市道については下知38号線は国道の改
良も完成していることなどから設置を進めるとのことでした。しかし、設置困難とし
て回答のあった箇所の理由として「公共施設が付近にない」との理由が示され、公共
施設が無くても実際に利用者がいる場合は設置に向け検討してほしい旨の意見も出さ
れました。



 点字ブロックの改修については、グランド通りと県庁前の間の北へ向かう道路の標
識ポールを撤去したことや、木村会館の西側歩道の電柱と点字ブロックの間隔が30
cm確保できるよう位置変更を行うことなどの回答がありました。

 その他、旧盲ろう福祉会館北側の水路については暗渠化は困難であるが転落防止柵
の設置を周辺の関係者と協議し進めていくこと、大膳町公園東側の劣化した歩道につ
いては舗装の打ち替えを行うこと、日曜市の時は点字ブロックの両サイド合わせて9
0cmのスペースを空けるよう指導することなどの回答がありました。



2.図書館関係について

 新図書館のトイレについては、1階及び屋外は男女別に多目的トイレを設置するこ
と、2階以上は男女共用の多目的トイレを設置するが車椅子の利用可能な個室を用意
すること、トイレ案内の音については当事者にヒアリングし決めていくことなどの回
答がありました。

 仮設プレハブ期間(H28.4月?新図書館オープンまで)の対応として、対面朗読
時などに使用するスペースとして1階に1室の防音の個室を設けること、また通路へ
の点字ブロックの敷設を行うことなどの回答がありました。

 新図書館のユニバーサルデザインの工事途中の検証については、県市の障害福祉担
当や視覚訓練士などによる現場検証を行うとの回答で、当事者は工事途中であり安全
確保に課題があるとの理由で除かれました。



 図書館協議会のメンバーに情報障害者を加えることについては、市身連会長がH2
4年度から就任しているとの回答がありましたが、情報障害者を代表した方ではない
との意見が出され、再度情報障害者を委員に加えることや当事者・保護者・学校関係
者などから定期的に意見を聞く会を設けることについて再協議の上、1か月後を目途
に何らかの回答をすることを確認しました。



3.防災対策について

 本日の交渉では時間の関係で市からの回答を聞くのみとなりました。8月20日の
交渉の冒頭に防災対策について意見交換することとなっていますので、ここでは回答
内容のいくつかを報告します。



○復興計画策定に関する組織への当事者の参画については障害者など要配慮者の参画
を促進していく。

○防災情報の伝達方法についてはテレビやラジオによる情報発信、音声ハザードマッ
プを作成し点字図書館などに配置している。

○防災マップへの障害者などの個人情報は個人情報保護の観点から原則掲示しないこ
とを指導し地域内での情報共有に留める。

○避難誘導については災害発生直後は行政など関係機関の活動には限界があり地域の
方の協力を高めるような個別計画の策定などに取り組む。

○盲学校の福祉避難所の指定に向け、現在学校への説明・協議を進めている。

○避難訓練としては地域の防災訓練に障害者も参加できるよう支援していくとともに
視覚障害者のガイドなど支援方法に関する講習会も開催していく。

○避難所への視覚障害者支援サポーター配置については生活相談職員等の配置を検討
しているが、大規模災害発生時には十分な配置が困難であることも想定されるためそ
の状況に応じた対応となる。

◆ 今年度音響信号機新設は5基、更新は元富士書房跡地の1基


             正岡 光雄

 8月13日 県との意見交換 参加12名

 

 音響信号機について



 昨年度の新設は7基(鏡川大橋南詰、福寿園前、鏡川団地北の道路等)であった。

 本県の音響の設置率は13.5%でその割合は全国平均の9%より高く、また四国
の他の3県よりも高い(何れも9%を下回っている)。今年度も新設は皆様の要望も
受けて、昨年度のように5基を下回らないよう頑張りたい。

 更新予定はNTT西日本地区高知支店前(元富士書房前)の1基である。

 本県における全信号機は1514基であり、その内の2割が19年を経ており、順
次更新

していかねばならない。

 要望に沿って歩車分離への音響付加については推進している。本年度8基新設の内
で音響付きは4基である。

 はりまや橋交差点への歩車分離を導入してはというご意見であるが、その結果大渋
滞が起こる危険性がある。



 要望箇所について

○旭の障害者福祉センター南側の道路。

 設置は可能であるが、多くの要望箇所あり順 

 番待ちである。

○福祉交流プラザ前の道路。

 設置による大渋滞が予想されるのでその西ま 

 たは東側の信号機への設置を検討している。

 ※コメント…バス停を該当の信号機付近まで

  移動するよう県警からバス会社に要望して

  下さい。

○その他、新たな音響への希望箇所の当事者か

 ら出た意見。

 とさでん交通一宮営業所近くのガソリンスタンド前、国立高知病院前の三叉路、南
国市サンプラザ新鮮館前(すぐ近くに十市小学校がある)、

それと入明駅北西の信号機に押しボタンを設置して欲しい等があった。



 点字ブロック敷設の推進を。 

○北環状線万々交差点〜福井保育園〜サンシャイン(優先順位として福寿園前〜すぐ
東の交差点、サンシャイン福井店前〜すぐ東のバス停、門脇カメラ店前交差点〜塚ノ
原分岐バス停)、宗安寺分岐点南側歩道の敷設は順次工事を進めている。

○県立美術館西側の北向き道路にある点字ブロックが解りにくくなっているので、改
修して欲しい。

 県からの解答…草も取り、整地したので見ていただきたいと思います。

 後日、井上会長が点検したところ、非常に綺麗になっているとのご意見でした。早
速県に対してその旨報告したそうです。

○北代さんからの要望の知寄町2丁目の点字ブロック敷設の場所については、丁寧な
確認が行われた。



 自転車走行において危険が無いよう指導、

  取締を。 

 歩道については、歩行者と自転車がともに通るが、そこではあくまでも、歩行者優
先であり注意して走るよう指導している。

 信号無視687件に対して指導した。毎年5月には自転車安全キャンペーンを実施
している。

 駐輪違反もパトロール等を通じての指導を行っている。

◆ 8月20日第3回意見交換会報告


  門脇 哲郎



 高知市との交渉に11名が参加しました。主な内容を報告します。



1.福祉サービスの充実(介護保険・総合支援法等)

○契約書関係書類及びケアプランなどの点字化又は録音化、若しくは大活字について
は、可能な範囲で実施できるよう関係機関に働きかけるとのことです。電子メールで
の提供については言及されませんでした。また、事業所等の情報は、日々更新されて
おり、電話等で問い合わせがあれば、市で把握している最新情報を提供するとのこと
です。

○総合支援法の介護サービスから介護保険法の介護サービスに移行しても、サービス
量が落ちないようにとの要望に対しては、法令により、65歳からは介護保険法のサ
ービスが優先されます。ただし、介護保険サービスには相当するものがない障害福祉
サービス固有のものについては、障がい福祉課で対応をお願いしたいとのことです。

参加者からは、総合支援法のシステムを理解されていないケアマネさんがいるので、
事業者説明会等を通じて説明を行って欲しい。また、基本チェックリストに該当する
人、しない人にも総合支援法によるサービスがあることを積極的に説明してください
等の意見がありました。



2.あはき関連

○無免許者の取り締まり方針については、昨年と同様の回答でした。参加者からは、
大型ショッピングモールや大型娯楽施設の健康増進等を目的とした施設への立ち入り
調査はできないかとの質問には、法令に含まれていない業種へのチェックや指導は難
しいとの回答でした。

○平成25年度から携行可能な「届出事項証明証」が交付されるようになり、ホテル
、旅館等に提示して確認をしてもらえるようになりました。また、昨年度には、ホテ
ル・旅館等に対して、免許等の資格の確認をしてほしい旨の依頼文書を高知県旅館ホ
テル生活衛生同業組合理事長及び高知市観光協会会長に県と連名で送付したとのこと
です。一般市民の皆さんにも広報紙やホームページ等に掲載して健康被害等への注意
喚起を呼びかけているとのことです。



3.情報保障について

 パソコン周辺機器のソフトウエアについて昨年の交渉で嬉しい回答がありました。

 平成27年度よりソフトウエアの耐用年数の6年の規定を外し、使用年数が2年を
経過し、バージョンアップへの対応が必要と認められる場合は再交付できます。補助
上限額は20万円ですが、一回の購入品目の上限であって、残金が生じても使うこと
はできないとのことです。また、その他の周辺機器については、他の日常生活用具と
の制度上の整合性も必要となりますので従来通り、耐用年数6年としますとのことで
す。



4.中途視覚障害者のリハビリテーションの充実について

 「福祉のしおり」については、昨年度はテープ版及びデイジー版を作成しました。

本年度は点訳版の作成を予定しているとのことです。メール版は現状では困難ですが
、テキストデータの提供は可能な限り行うとのことです。



5.街づくりについて

 公共建築物のバリアフリートイレを男子用、女子用、障害者用に独立させること、
手洗いの位置の基準を設けること、トイレの案内は水の流れの音にすること、非常ボ
タンに点字表示をすることを要望しました。これに対して、高知市の建築物は、高知
県の定める「高知県ひとにやさしいまちづくり条例」の基準に基づき審査しており、
いずれの要望も基準は設けられていないとのことです。トイレの案内については点字
ブロック等の基準はあるとのことです。いつでもどこへでも安心して出かけられるた
めにも、使いやすいトイレの実現を目指したいです。



6.民間業者へのバリアフリー化の指導、啓発について

○飲食店や自動販売機のメニューの点字表記を増やすよう業者や関係機関に働きかけ
てくださいとの要望に対しては、メニュー等の点字表記は県下的な取り組みや働きか
けが必要である。県においては関係機関へ働きかけを行うと聞いています。なお、障
害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行される際には、広報などを活用
して周知を図っていきたいとのことです。自動販売機の点字表記は、商品の入れ替え
があり、点字表記をどうするかが課題です。

○今後、コンビニや飲食店等が狭い建物を建てるとき、トイレは手摺の付いたバリア
フリートイレにするよう指導してください。

この件に関しては、現在の基準上において、必要とされているため、審査を行うにあ
たり、適宜指導をしていくとのことです。



7.8月13日図書館の未回答分について市民図書館館長よりの回答

 図書館協議会のメンバーに情報障害者を加えてくださいとの要望については、メン
バーは8名で構成されており、その中に身障連会長が加わっています。任期は2年で
来年6月に改選されるとの説明がありました。参加者からは、情報障害者が利用しや
すい図書館にするためにも図書館協議会のメンバーに情報障害者を加えるよう検討し
てくださいとの意見が多数ありました。選出基準や会の規定はどうなっているのでし
ょうか?

◆ 今年度中に盲学校を福祉避難所として指定


              井上 芳史

 8月20日に9名の参加者で県との交渉を行いました。



1.防災関係:

 今年度中に高知盲を福祉避難所として指定する予定。災害時の個別計画を災害弱者
である障碍者に聞き取り調査を行っていく。地域で行っている防災訓練に視覚障害者
が気持ちよく参加できるように地域の責任者に声掛けをしてくれるように依頼をしま
した。



2.県の広報紙さんSUN高知:

 デイジーの場合、例えば、県の施設、そこで行われているイベント、連絡先、休館
日など順番を変えることによってより聞きやすくなる。デイジーを聞かれている方は
よく聞いて来年の交渉の際に意見をお願いします。



3.パソコンボランティアについて:

 派遣の上限は20回であるが、昨年度28回利用された方もおり、適宜実施してい
きたい。今年度のパソボラ派遣事業は9月には業者を決めるので派遣希望者は県の障
害福祉課に連絡をお願いしたい。



4.特定健診結果について:

 13日に積み残しになっていた回答。検診結果を点字・大活字・メールで知らせる
ので、希望調査をしながら視覚障害者にも内容がわかるようにしていきたいと話があ
った。

◆ 点字図書館問題を中心に8.27高知市との意見交換会


       片岡 慈仲



 守る会から13名が参加し、司会・生田、報告・片岡で行われました。



1 交通政策課

○使われなくなったバス停の点字ブロックを撤去して欲しい、自転車の危険な歩道上
の通行の禁止などに付いて要望しました。

 その回答として、「使用されなくなったバス停の点字ブロックは現在撤去中です。
具体的に要請のある箇所は早急に撤去します」

○「自転車の歩道走行の件は県警が所轄である。自転車利用者に対しては毎月20日
と15日を中心に注意や警告を行っている。また、小・中学校、保育園、幼稚園、高
齢者などに対して、点字ブロック上の駐輪の禁止などを伝えている」

○「今年6月の法改正で、自転車は軽車両なので原則として車道を走らねばならない
ように改正された。ところが、今まで通り歩道を走ってもかまわないという除外規定
があり、高知市の90パーセントの歩道にはその除外規定の標識が付けられている。
そして、歩道の左側(車道寄りではない側)を自転車が通ることになっている」

○「アーケード内は午前11時から午後7時までは自転車や自動車は通行できない」



2 防災関係

○「今、避難所マニュアルを作っているがその中に視覚障碍者への情報の伝え方につ
いて考慮するよう申し入れる」

○「盲学校を福祉避難所に指定して欲しいという要望に付いては、今盲学校側と協議
中なのでもう少し待って欲しい」





3 障害福祉課

○「障害福祉のしおりはできしだい配布する」

○「ケアプランなどの録音、点訳などは可能な限り行う」

○「病院内の同行援護は病院の方でできない場合はヘルパーが行うことができる」

○「緊急時の介助に付いてはケアマネージャーに相談して欲しい」

○「入所施設から自宅に帰る場合の移動介助は、現在実施していない」

○「65歳問題では機械的に介護保険に切り替えるのではなく、介護保険で対応でき
ない部分は総合福祉法で対応することになっており、そのことを職員に徹底するよう
努める」



4 点字図書館

 まず、坂本館長から概ね次のような回答がありました。

○昨年度から墨字図書のテキスト化を実施しましたが、完成に時間がかかりお待たせ
することが多かった。今後、早期に完成させられるようにしていきたい。

○「運営協議会」に付いては検討中です。

○職員の点字研修は、点訳ボランティア養成講座に参加することに寄って研修させて
いる。

○現在、司書1名、司書補1名を配置している。

○オンラインリクエストのCDにも希望者には点字シールを添付する。

○蔵書目録は一昨年制作・配布し、今年は追加目録を作成中である。



 続いて参加者から要望が出されましたが、その主なものを報告します。



○「運営協議会の設置になぜこんなに時間がかかるのか。これはずっと以前から要望
してきたことである。新図書館の建設が2年伸びることになったが、運営協議会の設
置もそれに併せて延期するのか」



 まだ検討中で、その準備委員会もできていません。できるだけ早く設置するよう
また、その途中経過もみなさまに報告します



○「三者懇談会が昨年はなかったし、最近は行われても利用者からの意見が出せない
形で行われている。利用者のための点字図書館であるべきなのに利用者の意見を聞か
ないのでは誰のための図書館なのか。」



○「点字図書館の基本理念にもう1度立ち返って、視覚障碍者が生きて行くための支
援を親身になって行って欲しい。



○視覚障碍者の子どもも、その親もどれだけ苦労し努力して生きて意向としているか
を分かって欲しい。また、その努力を積極的に支援してくれるのが点字図書館の大切
な役割ではないか。



○北村君がサッカー時の落雷事故で重度障害を受け、一時は何もできない状態だった
が、盲学校の先生方や点字図書館の励ましとご支援のおかげで本人も意欲が出、努力
を続けて盲学校と短大を卒業しなお、勉学を続けようとしている。

 残念ながら、現在の高知点字図書館はかつてのように親身になって支援してくれて
いるとは言えない状態で、他を紹介しましょうかとか、それは本当に本人の希望です
か?とか言って、かつてのような積極的な支援をなかなか行ってくれない。



○「中途失明者への点字の指導は視覚障害職員が直接行ってくれた方が分かりやすい




○「中途視覚障碍者に対してその人を傷つけるような発言があり、非常にショックを
受けた方がいる。相手の気持ちに対する配慮が足りないと思う」



などたくさんの意見、批判が出されました。

 館長がこれらのことを謙虚に受け止め、真に私たち利用者のための点字図書館に立
ち返るよう努力してくださることを心から期待します。

◆ 空き家を活用して、あはき開業に道?


 8月27日(木) 高知県への陳情の報告

   担当:片岡(進行)、生田(報告)

           参加人数 9名



 障害保健福祉課、高齢者福祉課、医事薬務課、県警本部生活安全課との意見交換会
が行われました。



1 あはき開業に使える補助制度



 あはき開業する場合に適用できる障害者向けの公的支援制度としては、各市町村社
協の低利率生業資金貸し付けがありますが、他にも使えるかもしれない公的補助事業
があることがわかり、この日の回答の中で前進面の1つです。



 まず1つは「住宅確保要配慮者あんしん居住推進事業」です。低所得者等への住宅
確保事業としては、これまで行われてきた公営住宅建設がありますが、どの自治体も
新規建築は困難とするところが多く、それに代わり空き家を有効活用する方向を取ろ
うとしています。本事業はこの一環の国土交通省の事業で、県での所管は住宅課と居
住支援協議会です。民間賃貸物件の家主に対し、高齢者や障害者が入居する際のバリ
アフリー化や耐震化のリフォーム費用を3分の1、上限50万円まで補助します。今の
ところ施術室用への改装費用とは区別されていますが、補助を受けた家屋をあはき開
業などの生業にも使えるかは、家主の了解があれば可能ではないでしょうか。



 2つめは「空き屋活用促進事業」です。国が2分の1,県が4分の1、市町村が4
分の1を負担します。市町村が民間から空き家の寄贈や借り上げをした上で、バリア
フリー化や耐震化など居住可能な状態にするためにこの補助金を活用します。居住者
は直接市町村と賃貸契約を結びます。IターンやUターン希望者の住宅確保をねらいと
している市町村が今のところは多いようですが、県外では障害者の生業にも活用され
ているところがあるようです。市町村が定める要項によりますので、私たちのニーズ
を伝えていくことが大切だと思います。



 独立開業の場合、雇用関係がないため職場介助者制度なども適用外です。開業者も
使える支援制度がさらに広がってほしいと感じました。



※この日、意見交換会に参加された方々は、当日の回答と少し違うと感じていると思
います。後日、県の住宅課に確認の電話をしてみますと、上記のような事業内容でし
たので、直接担当する部署の回答が正しいものと判断し、上記の通りの報告となりま
した。



2 無免許マッサージ対策



 まず県警から、あはき法違反での検挙件数が報告されました。全国集計では平成16
年41件、17年31件、そして近年は1桁台ではあるものの毎年検挙者が出ています。四
国では平成に入ってからの合計で、徳島が13件と最多で関係者の熱心な取組の成果が
現れた形です。高知は3件で、しかも第1条違反による検挙者は出ていません。また
、21年の徳島での検挙を最後に四国では検挙事案がありません。



 他県の例として、今年に入って神奈川県で第1条違反(無免許マッサージ)で検挙
され、有罪となった事案があるとのことでした。「療術」を名乗り、以前にも同じ容
疑で検挙されていたもので、利用者(客)の親族の通報で発覚したものです。有罪に
持ち込むためには、被害性(健康に害を生ずる恐れ)と業務性(反復継続の意思=複
数の利用者)の立証が必要と警察は常々回答しているので、そこをどう立証したかの
具体についての情報の取り寄せをお願いしました。このように全国的には無免許マッ
サージでの摘発、有罪確定が行われており、実情は変わらない高知でも可能だと思い
ます。



 無免許マッサージの捜査、摘発については、関係者や一般県民の協力が不可欠であ
り、今後も情報提供をお願いするとのことです。情報源として消費者センターと協定
を結び、健康被害や苦情相談の事例は警察にも連絡されることになっているようです




3 中途視覚障害者のリハビリテーション



 昨年度の高知市を除く県内の生活訓練の実施状況は、93人の方に延べ270回行われ
ています。現在9名の待機者がいます。内容はパソコン、録音再生機器、調理、移動
、日常生活などで、昨年度は点字を希望する人はいなかったようです。

 視覚障害リハの場合、その方の現地で訓練を受けることが大切ですが、やはり拠点
となるセンターもあれば、当事者が集まり繋がりあえる「場」になると思います。盲
学校内にルミエールサロンがあることは大変良いことですが、集まれる場としては限
界があるでしょう。隣の愛媛県には視聴覚障害センターがあります。我が高知県にも
設置されるよう声を出し続けていきましょう。



4 法テラスの利用料金



 利用料の規定が「所得」ではなく「収入」になっているため有料になってしまい利
用しづらいことについて、全国一律の規定であること、家族構成などによる各種控除
があるので、理解をしてほしいという回答でした。

 他の法律相談として、高知弁護士会高齢者・障害者支援センター「くるみ」の「ひ
まわりあんしん事業(無料電話相談)」が紹介されました。今年度から始まったもの
で、1回20分程度、1年間に5回まで利用できます。内容は財産管理・成年後見、消
費者被害、遺言・相続、借金、介護、虐待などなんでもOKです。電話番号は、088-
822-4852です。



5 視覚障害者の65歳問題



 65歳になると介護保険の対象になり、視覚障害者にとって様々な不利益が起こって
います。介護保険制度においてキーマンとなるケアマネさんに、視覚障害者の障害特
性や困難度を適切に理解し、制度利用に反映させることができる知識や力量を付けて
もらうための県としての取組を求めました。市町村の担当者を集めた会議等で周知を
しているそうですが、実際には理解不十分なケアマネさんがいることを訴え、改善を
求めました。

◆ 新図書館に大いに期待を


           畠山 俊惠



 第5回交渉は9月3日の18時から20時まで「県庁正庁ホール」で行われた。

  担当は浜口、畠山

  参加者は10名(井上、梶原、門脇、北村、
   田村、畠山、浜口、藤原、正岡、町田)



 図書館関係

   県立図書館 竹林館長から回答。



 @対面音訳サービス(対面朗読)について

 地域の図書館や公民館での対面朗読は、人員体制や予算の確保などの課題があり、
実現にはまだ時間がかかる。しかし、要請があれば県立図書館での対面朗読に協力者
を派遣したいと考えている。

 高知大学での対面朗読の実現は難しいが県立図書館でのサービスには可能な範囲で
協力したい。

 高知大学の書籍を館外へ貸し出すことはできないが、障害者に提供ということなら
コピーを取ることができる。



 A新図書館について

 基本計画では、「誰もが支障なく利用できる図書館を目指す」 建物にユニバーサ
ルデザインの考え方を取り入れ、利用者の方が求める方式で、可能な限り資料を提供
できるようにしたい。専用スペースを儲け、障害福祉分野の図書や雑誌、障害のある
方にとって重要な医療や社会保障関係の資料も取りそろえる予定。 高知市民図書館
や高知点字図書館と連携をはかりながら「サービス充実の強化」に取り組んでいきた
い。

 B図書館協議会委員について

 協議会委員は現在5名で、幅広い視点からご意見をいただける方にお願いしている
。図書館協議会のメンバーに「情報障害者を加えてほしい」という要望があるが、そ
れは考えていない。 新図書館の説明会や意見交換会などでみなさんの要望を聞いて
対応していきたいとのこと。 このことについては、具体的な案を提示して、再度要
望するということになった。



 障害福祉関係



 @雇用就労問題

 平成26年度に民間企業に就職した障害者は過去最高の469名。 そのうち視覚
障害者は

10名だった。その人達がどういう職種に着いたということはわからない。一人でも
多くの障害者が就職できるよう、今後とも就労支援に取り組んでいきたい。



 A福祉サービスの充実

 サービス利用料は応益負担から所得に応じての応能負担に見直されつつある。



 B同行援護について

 同行援護は視覚障害がある方へのサービスなので、その子供さんが病院へ行くなど
の場合も利用可能。



 C緊急時の買い物代行について

 買い物代行は同行援護の対象ではないが、体調が悪くなったなどどうしてもやむを
得ない場合は「特例給付」という制度があるので、市町村に相談してほしい。



 D 障害支援区分について

 平成26年4月から創設された「障害支援区分」の全ての調査項目において、「視
覚障害者にとって支援が必要な状態に基づき判断する」ということが明記されるなど
の見直しが行われている。 認定調査員に対しては、「視覚障害者の特性」などより
専門的な知識を身につけていただくような研修を行っている。



 E 受給者証と給付決定について

 受給者証や利用計画などを点字にするのはすぐには難しいが、大活字や電子メール
なら可能だと思うので、窓口で相談してほしい。 契約書や重要事項説明書などは、
利用者の障害特性に応じて、点字版・大活字版・テープ版を作成している。 また、
事前に電子メールで送ることはできるので、事業所に相談してほしい。



 F 補装具・日常生活用具について

 高知市では、点字ディスプレイを2級以上の視覚障害者に給付しているということ
を他の市町村にも文書で情報提供し、日常生活給付事業に積極的に取り組んでいただ
くようお願いしている。

 現物を実際に手にとって試すことができるように何種類か窓口に備えてほしいとい
う要望があったが、管理が難しいので「ルミエールサロン」を活用してほしい。

 トレッカーブリーズ(携帯型GPS地図端末)と、音声キッチンスケールについては
日常生活用具として認められているところは全国的にもまだ少ないので、高知県でも
認めるのは難しい。



 G あったかふれあいパーキング(障害者専用駐車場)について

 障害者専用駐車場に一般の人がどうどうと止めていることがある。そういった連絡
を受けたときには、協力施設の方に見回りをしてもらって、「注意書き」を車に挟む
などしてもらっている。もっとマスコミを利用して、広く訴えていくことも必要では
ないかという意見が出された。



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