みちしるべ
第242号
目次(ページ内リンク)
§ 第50回守る会総会(2016年度)の報告 生田 行信
§ 全国委員会報告 山崎 辰雄
§「国は約束を守れ!」 正岡 光雄
§ 女性部大阪大会に参加〜 「箱根での婦人の集いから40年の記念大会」 畠山 俊惠
§「施設の方向性を学んだバスハイク」 藤原 義朗
§ 視覚障害サポートステーションこうち(略称 サポステアイ)について 井上 芳史
§ 馬路温泉に行って来ました 吉岡 邦廣
§ 広島体験記 永田 征太郎
§ ご挨拶 西川 理沙
§「判定書(意見書)の料金に気をつけて」 井上 芳史
§ ちょっと一言 〜とっさの返答は意外に難しい 有光 勲
§「障害者向け(特別会員)ジパング倶楽部」を知っていますか? 井上 芳史
§ 編集後記
生田 行信
雨ばかりが続く時期、この日だけ晴天に恵まれた6月26日(日)、高知市障害者
福祉センターにおいて、今年度の守る会総会が36人の会員と賛助会員の方々の参加
で行われました。昨年結成50年を迎えた守る会ですが、総会は今回が第50回となりま
した。
総会に先だって井上会長を講師にミニ学習会を行いました。井上会長が準備を進め
ている「視覚障害サポートステーションこうち」の取組についての報告でした。守る
会とは別の立場で進めておられますが、守る会の皆さんにも知っていただき協力や見
守っていただけたらという趣旨で行いました。視覚障害者にも色々な状況の人達がい
て、それぞれに応じた活躍の場、居場所作りのサポートを考えておられ、盲学校で教
頭を勤められた飯田先生、進路主事を勤めた近森先生とともに進めています。これま
での準備としては、県外の施設を中心にいろいろなサポートの在り方について視察し
てきたこと、ニーズやサポート内容を検討してきたこと、利用者さんになっていただ
けそうな人達の集まりをもち交流をしているとのことです。支援内容として考えてい
る業務は、マッサージ、白衣などの洗濯、民間企業の封筒などの点字表記、プライベ
ートニーズに対するテキスト化、当事者や家族の相談活動、代読・代筆などです。ま
ずは進める基盤としてのNPO法人格の取得を目指し、できることから1つずつ実践に
移していきたいということでした。
続いて「開会セレモニー」が行われました。開会にあたって井上会長から、この1
年間においても安保法制制定の動きに対しくいとどめる運動に参画したり、障害者制
度改善の取組など旺盛に活動してきた。これからの活動に向けて活発な論議をお願い
したいと挨拶がありました。この1年間の新入会員として、島田佳之さんと永田征太
郎さんが紹介され、入会にあたってや高知に戻られての挨拶を述べられました。
議長には大原保子さんと吉岡邦廣さん、記録に生田が選ばれ拍手で承認されました
。総会は現在の会員数65人に対し、出席者36人と委任26人を合わせて過半数で成立し
、さっそく議事に入りました。
まず2015年度活動報告が各担当部長から、会計報告を山崎会計部長、監査報告が北
村みずほさんから、2016年度の活動方針(案)が一括して井上会長から、同予算案が
山崎会計部長から行われ、活発な議論の後、拍手で承認されました。
当日の質疑の概要を報告します。
●音十愛ちゃん、高知新聞に連載
守る会会員でもある母親の山崎理恵さんから、連載のいきさつや近況について報告
がありました。様々な人達との出会いがあり、ここまでやってくることができた。取
材に応じたり、記憶や資料をたどったり、時間や労力的にはたいへんだったが、この
連載によって点を線につなげることができ感謝している。高知新聞HP(https://ww
w.kochinews.co.jp/special/s_social_post/s_kisekinoegao/)でも読めるし、点字
図書館でDAISYにもしてくれる予定だそうなので、守る会の方々もぜひ読んでいただ
きたい。
●守る会広報活動としてのHP
「みちしるべ」をHP上で一般公開しているが、個人情報、プライバシーのことも
あり、登録した人達(主に守る会会員)がIDとパスワードを使って閲覧できるという
形式に変更することを念頭に試行版を作っている。掲載にあたり、固有名詞について
は名前が載ってもいいかをすでに確認している。広く公開した方がいいのではないか
という意見もあり、後日の役員会で検討の結果、必要とするのはIDだけにすることに
なりました。
●守る会MLへの要望
携帯電話で登録している人もいるので、MLへの投稿は夜中は控えてほしいと要望
がありました。メールは比較的時刻を気にせずに投稿できるのがメリット、電話会社
や機種によっては送信元を選択的に一時停止する機能があるなど、色々意見が出まし
たが、「何時から何時までは禁止」と決めてしまうのではなく、夜中に起こされてし
まう人がいることを考えて、なるべく控えるようにすることで確認しました。
●自治体交渉に向けた要求書作り
要求を出していく上で現状を確認したい旨の質問がありました。
(1)障害者差別解消法がこの4月から施行されたが、自治体レベルの条例ができて
いるところがあると聞くが高知はどうか。→ 高知県は指針(配慮要領)ができてお
り、条例はこれから作る予定である。高知市はまだできていないようである。
(2)重度障害者医療費助成制度は全国的に縮小の動きがあるが、近隣の状況はどう
か。→ 中国地方では全県、四国では香川が一部縮小ないし廃止になっている。例え
ば1ヶ月の自己負担上限額が1万2千円に設定され、それ以上を助成するという県が
ある。高知では橋本知事時代(約10年前)に制度縮小の動きがあったが、私たち障害
者の大運動により継続させることができた。県も本音は廃止または縮小したいと考え
ているだろう。
(3)歩車分離式信号機は、どのような場所にできているか。→ 県警本部に確認し
、みちしるべに一覧を載せる。その際、完全式と不完全式を分けて載せてほしい。
総会で出された要望を挙げます。
・区画整理に関わっての換地を迫られている。治療院は地域に根ざして業をしてきた
のであり、遠隔地への移転となると廃業につながる。そのようなことにならないよう
対応を要望したい。
・肺炎の予防接種を高齢者が受ける場合、助成金があって自己負担2千円で受けられ
るのだが、期間を過ぎていると言われた。そのようなことは知らなかったので、これ
からは丁寧な広報をお願いしたい。
●活動の呼びかけ
(1)医療機関での視覚障害者への配慮をまとめたパンフレットを、6月に大阪で開
催された女性部大会で20部、先日の全国委員会で50部預かってきている。県や市へも
回すが、広く普及してほしい。→ 事務局便りに同封し全会員に配布します。
(2)全視協主催の今後予定されているテーマ別集会は次のとおり。福祉(9月、奈
良)、街作り(12月、千葉)、あはき(1月、岡山)。要支援の保険外しなど大切な
問題を取り上げるので、積極的な参加を呼びかけます。
全ての議事が終了し議長解任の後、正岡副会長の締めくくりの言葉で総会は閉会し
、25名の参加で交流会を行いました。
山崎 辰雄
6月18日(土)〜19日(日)に行われた全国委員会に参加してきましたのでその概要
を報告します。
当日は24組織中19組織の出席で、高嵜さん(福岡)、江崎さん(北海道)の2名を議
長に選出し議事に従って討論が行われました。
1.報告事項
(1)事務所の借り手と新しい総務局員について
フラワーアレンジメントを行う「ローランズ」という会社に決まりました。家賃収
入は5月15日からになるようです。
総務局員には二宮幸子さんが決まりました。手話通訳をされていた方です。7月か
ら本格的に職場介助者としてお手伝いいただけるようです。
(2)神奈川大会の準備状況について
現地実行委員会から会場となるホテルや誘導・介助ボランティアなど運営について
報告がありました。さらに運営資金づくりのための販売活動への協力要請がありまし
た。また、拠出金の納入状況も報告され未納組織への納入の呼びかけがありました。
(3)全視協50周年記念に関することについて
大会に併せて記念行事に取り組むこと(主として会員)、友好団体にも呼びかけ50
周年を祝う会に取り組むこと(全国委員会に併せて行うことも検討)、記念誌の発行に
取り組むことが報告されました。
2.協議事項
(1)女性部活動について
102名の参加で開催された女性部大会の報告や、医療スタッフ向けのパンフレッ
ト「視覚障害者に対する配慮のお願い」を作成したことの報告がありました。パンフ
レットは2000部作成し各組織に配布され会員や知り合いを通じて医療機関への普及に
協力依頼がありました。点字版は点民7月号に同封されます。また、データの提供も
可能との事です。その他、女性部の役員体制についても報告があり、現在2名欠員な
ので役員の選出にも各組織の協力をお願いしたい旨が報告されました。
(2)第34回大会以降の持ち方について
結論は採決により、開催期間は2泊3日(10対9)、各組織からの拠出金は2年間で1
500円(13対6)にそれぞれ決定しました。
経過については、今回の全国委員会で結論を得ることになっていましたので、初め
に各組織からそれぞれの意見が出されました。大会を行う意義から考えて今までの持
ち方を踏襲することが望ましいとする意見や、地方組織の実態も考慮しできるだけコ
ンパクトな大会とする方がいいのではないかという意見、それぞれの組織の立場など
も含め議論が行われました。高知からも開催組織の状況に応じて開催期間や内容など
を柔軟に考えてはどうかという意見を述べてきました。
尚、代表理事から、34回大会は80年代に開催した西日本の組織にお願いしたい
との考え方が示されました。
(3)災害見舞金の支給について
熊本の個人会員2名に地震被害の見舞金を3万円ずつ送ったことが報告されました
。併せて全視協からカンパ取りまとめのメールを送信したことは、被災状況などを確
認した上で考えるべきで、勇み足であった旨の反省がありました。また災害見舞金等
に関する規定の一部改正については議案書の原案通り承認されました。
(4)組織拡大について
組織現勢調査について、特に会員の高齢化が進んでいる状況に危惧が持たれること
の報告がありました。
10代は0.1%、20代は1.3%、
30代は3.6%、40代は9.6%、
50代は19.5%、60代前半は23.5%、
60代後半〜70代前半は30.5%、
75以上は11.0%で、
実に60歳以上が全体の65%を占めている状況です。組織の若返りを図るためにも
、一層の会員拡大への取り組みの重要性が確認されました。
(5)一丸となって取り組む要求について
介護福祉の65歳問題をテーマに9月10日・11日の両日、奈良市のホテルアジ
ール奈良でテーマ別集会が行われます。講演・寸劇・事例報告などたくさんの内容を
準備しているようです。またホテルは70名の宿泊を予定しているようなので積極的
な参加の要請がありました。
晴眼あマ指師養成施設の新設問題では、設置者が不認定処分を受けて行政不服審査
法による大臣への異議申し立てや、裁判に訴えて不認定処分の是非を争うような動き
があれば、全国一丸の取り組みを行うことが確認されました。
身障手帳の等級決定の方法を「優位眼・良い方の眼」に改めさせる取り組みについ
ては、請願が衆参両院で通ったことが報告されました。今後、この件で採択を受けて
の具体的な対応について厚労省と協議することが報告されました。
(6)大切にする要求について
福祉・社会保障関係では、福祉介護に関する提言第3次案について各組織で検討さ
れ意見をあげてほしい旨が報告されました。
あはき無資格者対策の新しい動きとしては、厚労省から「医業類似行為業に関する
指導について」が県・市の担当部局宛てに通知されたことです。この中で特に強調さ
れていたことは、刑事訴訟法の規定に基づく告発や広告の不当景品類及び不当表示防
止法に抵触するおそれがあるときは必要な措置を講じることが、具体的な文言として
通知文に記載されていることです。今後、このことを運動に結びつけるように取り組
んでほしい旨が報告されました。
まちづくりについては、各組織から駅ホームの安全対策や無人化の阻止・列車ドア
の開閉ボタンがわからないことなどの課題が意見として出されました。高知からは課
題となっている歩車分離式信号機や歩車道の段差について運動に取り組んでほしい旨
を報告しました。その他、12月10日〜11日に千葉で開催されるまちづくり集会
への参加要請がありました。
雇用就労については、岡山短期大学の山口先生が視覚障害を理由に授業担当から外
されたり、また研究室の明け渡しを求められたりした問題への支援活動に取り組むこ
とが確認されました。現在、インターネット署名が2000筆、紙媒体の署名が70
00筆ほど集まっていることも報告されました。
原水爆禁止世界大会への派遣者については、新潟の綿貫さんが参加されることが報
告されました。尚、綿貫さんは全盲の女性であるため、総務局員の二宮さんが介助と
して同行されます。
(7)次回全国委員会について
2017年2月11日〜12日、手をつなごう集会は13日に決定しました。
3.第8回(定時)社員総会について
議案書の第4号議案の2016年度予算案については、一部訂正(収入の介助等助
成金と支出の職場介助者委嘱費の金額)がありました。
一部訂正の内容も含め、2015年度事業報告・会計報告及び2016年度事業計
画・予算について承認されました。
正岡 光雄
4月21日東京で開かれた「全国大集会」に藤原君と共に参加しました。日比谷野
外音楽堂、ときおり雨が降るなか全国各地から3000名がつどいました。19日衆議院
で審議入りした総合支援法改正案への大きな意見アピールとなりました。以下簡単に
報告します。
正確な集会の名前は「ふつうに生きたい くらしたい! 障害者権利条約、基本合
意、骨格提言の実現めざす4.21全国大集会」です。
参加者3000人が 国は「約束守れ!」と叫びました。
まず、開会あいさつは、竹下義樹(障害者自立支援法違憲訴訟 弁護団長)でした
。
「2006年悪法自立支援法が成立しましたが、その同じ年に国連で障碍者権利条約が採
択されました。以来自立支援法廃止の戦いは続きました。総合支援法での今回の見直
しで幕引きにしてはなりません」
次いで、情勢報告は大変有名な藤井克徳さん(障害者自立支援法訴訟の基本合意の
完全実現をめざす会、世話人)より行われました。
「3年前に成立した、総合支援法は自立支援法とほとんど変わらないもので、今度の
3年後の見直しはいわば自立支援法出迎え法案とも言えます」
さらに藤井さんは次のように続けます。
「今、その真偽が厚生労働委員会で行われておりますが、その審議時間はたったの3
〜6時間と言われ責めて連休明けまでは行うように求める野党側と鍔迫り合いが続い
ております・・・」
次いで、基本合意の実現を求める訴えがあり、その中で、元障がい者制度改革推進
会議総合福祉部会長・佐藤久夫さんの話を紹介します。
「今皆さんの左側の建物で、今から6年前、2010年4月27日、そこに見える厚生労働
省の講堂で、第一回総合福祉部会が開かれました。私はそこで当時の厚生労働省の政
務官が挨拶で述べたことをはっきりと覚えています。それは、世界に誇れる日本の障
害者福祉をみなさんの力でつくってください、というものでした。こうして1年半の
55人の議論の結果の合意が「骨格提言」でした。
これに対する厚生労働省の対応は、ゼロ回答ではないかという声も出た2012年の障害
者総合支援法であり、今回の残念な3年目の見直し法案です。
見直し法案のもととなった社会保障審議会障害者部会では財政審の財政健全化に関す
る建議などが繰り返し紹介され、財政的持続可能性が陰のテーマ、しかし実質的なテ
ーマとなっていました。
ヒアリングのために招いた障碍者関係団体の役員たちに対して、数名の委員が「貧困
家庭の子どもたちが食べるものもなく困っているが、そういうところより障害者福祉
の方に財源を使うべきだというのか」、「予算を増やしてほしい分野は何かだけでな
く、減らしてもよいところはどこかを報告すべきだ」、「予算のコントロールは必要
ないと考えるのか」などとほとんど詰問ともいえる発言をしていました。
障害者が何を求めているかを学ぶためのヒアリングではないのか。」
この辺から雨が降って来ました。
来賓あいさつはまず、精神科医・立教大学教授 香山リカさんを皮切りに政党代表に
よるメッセージがありました。もちろん自民党や公明党は来ておりません。
集会の最後はアピール採択です。
引き続いてデモ行進に移り、財務省前、衆参両議院面会所前などを歩きました。雨の
中でしたが、皆元気にシュプレヒコールを叫びました。
「普通に生きたい、暮したい!」
「地域で共に暮らし続けたい。」
「障碍者権利条約を実現しよう。」
そして、5時には解散となりました。
畠山 俊惠
6月4、5の二日間、大阪府堺市国際障害者交流センター(ビッグアイ)で、第1
9回全視協女性部大阪大会が行われた。
高知からは藤原さんと畠山が参加。私は4日の朝、6時高知駅発の高速バスに一人
で乗った。阪急梅田に11時8分到着予定だったので、10時半に携帯の目覚ましがなる
ようにセットし、音楽を聴きながらずっとうとうとしていた。10時27分、目覚ましが
なる前にいきなり「阪急梅田に到着しました。」というアナウンスが聞こえてきても
うびっくり!まさか40分も早く着くとは思ってもいないので、なにも降りる準備をし
ていなかった私はあわてて靴を履き、棚から荷物を下ろし、結局最後のはしにバスか
ら降りた。お願いしていたヘルパーさんが偶然にもだいぶ早くきてくださっていたの
で、余裕で堺市の会場に着くことができた。
オープニングセレモニーでは、ピアノの演奏をバックに、堺市出身の与謝野晶子の
詩の朗読が行われた。
開会式では、大阪守る会会長の氏野富秀さんが歓迎の挨拶。続いて、全視協代表理
事の田中章治さんが、障害者総合支援法の見直し案(改正案)がこの5月25日に参
議院を通過しました。しかし、それは私たちの期待を大きく裏切るもので、障全協で
は「一歩前進、三歩後退」という表現で評価しています。私たちにとっていい内容に
していくために、いろんな団体の人たちと連帯しながら改善に努めていきたいと思っ
ています。「女性参政権行使70年」の今年、実りある大会にしてください。と挨拶
された。
その後行われた全体会の内容を中心に書きます。大会参加者は102名。
@ 在宅福祉と高齢者問題
「視覚障害者と65歳問題」では、2年前の大会で各地から視覚障害固有の深刻な現
状が報告された。それを受けて、大阪女性部と共催で2回の学習会を行った。64歳
のうちに、ケアマネージャーや障害者相談員など関係部局を交えて「65歳からの制
度利用」について話し合いを持つことが非常に大切だということがわかった。
会場からの意見
役所の方はなんとしても介護保険に押し込めようとしている。たとえ国が決めた法律
であっても、64歳の話し合いの時点で、「私は65歳を過ぎてもずっと障害福祉でサー
ビスを受けたい!」という強い意志を持って訴えれば何とかなるのではないか。実際
ある地域では、65歳を過ぎても障害福祉でサービスを受けている人がいるとのこと。
「自分たちの権利」としてこれからも訴えていかなければいけないという意見に拍手
がわいた。
A 医療機関における視覚障害者に関わる問題の取り組み
5名のプロジェクトを立ち上げ、医療機関に対し視覚障害者への理解を促す啓発パン
フレットを作成。視覚障害者に対する誘導の仕方や、状況説明を行うときの配慮事項
などがイラスト入りでわかりやすく書かれている。各地域に持ち帰り大いに活用して
ほしい。
会場からの体験報告
抗ガン剤治療で何回か入院したが、いつも同じ病室にしてくれた。隣には自動販売機
や公衆電話もあったのでとてもよかった。また別の人は、「トイレに行きやすい部屋
がいい!」と、入院する前に自分の希望を伝えた。病室とトイレの入り口にひもを結
んでくれたのでとてもありがたかった。
B 自筆サイン以外の意思表明手段が認められていることがわかった
全視協埼玉大会の分科会では、事例を持ち寄り「ハンドライティング(自分の手で書
く)」というサインの方法もあることを確認した。それはどういうものか詳しいこと
がわからなかった。
C 視覚障害者にとって使いやすい家電製品について昨年の代表者会の学習会で意
見を出し合ったが、作る側と利用する側との間には、まだまだ考え方に大きな差があ
ると感じた。音声がある製品は高額なので、「価格差保証」を使えるような運動も必
要ではないか。もっと手軽な値段で視覚障害者にも使いやすい製品を作ってもらいた
いなどの意見が出された。女性部として、これからも要望を上げていって直接話し合
う機会を設けたいと思っているが、実際はなかなか難しい。皆さんも消費者として、
気づいたことは直接相談窓口に電話をかけるなどしてほしいと部長の濱田さん。家電
製品についてはいろいろ意見が出され、皆さん不便を感じていることがわかった。
D 現在沖縄に住んでいる高橋琴枝さんが沖縄の現状を報告
つい最近、軍属として基地で働いていた男が起こした女性殺害死体遺棄事件のように
、沖縄県民は危険と背中合わせの生活をさせられている。性犯罪も戦後どのくらい起
きているか計り知れない。ふつうでは考えられないような凶悪事件が沖縄ではしょっ
ちゅう起きている。こういう地域があることを皆さん我が事としてちょっと考えてみ
るきっかけを持ってもらえたらなあと話された。
E長年女性部長をされていた大阪の堀部美智子さんの提案
10年後に全視協女性部の50周年記念誌を是非出してほしい。40年前、箱根での
婦人の集いから始まった。当時は子供連れの若いお母さんがほとんどで、「生後間も
ない赤ちゃんを抱えて銭湯に行く苦労は並大抵のことではない!」という声に、早速
「日常生活用具にお風呂を!」という要求にまとめ運動をした。この40年間仲間の
様々な声を要求として上げて運動してきた全視協女性部は本当にすばらしいと思う。
運動の節目節目では、「声を束ねて」、「命育み」などの冊子を発行し、その後、「
明日を信じて」というタイトルの育児書も発行した。50周年誌作成チームを立ち上
げて、是非実現してほしい。
全体会の最後には新役員の提案があり承認された。引き続き濱田登美さん(神奈川
)が部長を引き受けてくださることになった。
夕食前に行われた販売活動では、大阪の川田さんや藤本さんの宣伝効果もあって、
畠山商店のアクリルたわしの売り上げが一万五千円あった。
夕食交流会では、箱根の婦人の集いから40年ということで、歴代部長のリレート
ークがあった。現在の部長濱田登美さんの司会で、初代代表の高橋琴枝さん、鈴木和
子さん、堀部美智子さん、島田陽子さん(欠席によりメッセージ代読)、大上俊子さ
ん、菅野良子さんの順にその当時取り組んでいた運動などを懐かしく紹介。
その後行われた各組織の出し物では、「方言でつづるお国自慢」が披露された。私
も思いっきり土佐弁で、「はりまや橋も桂浜も名前ばっかり有名になっちゅうけんど
、来た人はみんながっかりするがよねえ。そんな所やけんど、食べ物は日本一おいし
いがで?」と大いに自慢した。終わるとすぐに、アイフレンズの亀甲社長が私を訪ね
てこられ、「土佐弁がなかなかよかった!」と言ってがっちり握手を。電話では何回
も話をしたことがあるが、お会いするのは初めてだった。
二日目の分科会の後に行われた記念講演は、中途失明を乗り越えて、盲導犬「デイ
リー」と笑いを届ける落語家桂文太さんのお話だった。
50歳の頃、網膜色素変性症で失明。そのとき、「もし自分がパイロットや脳外科
医だったら仕事を続けていくことはできない。しかし、噺家なら見えなくてもできる
と思った。噺家でよかった!」と笑う。
ライトハウスで盲導犬の訓練を受けたときのことをユーモアたっぷりに話してくだ
さった。「みんなに支えられて!」と涙声に!持ちネタの数もこれまで以上に豊富に
なり、盲導犬「デイリー」とともに皆さんに笑いを届けているという桂文太師匠。
出囃子は、三味線太鼓笛の鳴り物入りで「三下がりさわぎ」、旅の二人連れ、狐に
悪さをしたために化かされてしまってとんでもない珍道中に。恐ろしかったり恥ずか
しかったり。中身はもちろんのこと、文太師匠の軽妙な語り口に、会場は大いに盛り
上がった。
分科会報告などは報告集をお読みください。
次の女性部20回大会は、2018年に新潟で行われます。
藤原 義朗
2月23日、社会参加応援バス「元気号」で
障害者施設巡りを行なった。お母さん方より、「制度学習をしたい」旨の話があった
ので、机の上の学習よりは実際見ていただく方が分かりやすいと思い、バスハイクと
なった。
当日は親御さんをはじめ、北村裁判に関わら
れた大学の先生方や学生さんを含め15名の参加であった。
1.張り詰めた積極性、高知ハビリテーリングセンター
かつて、高知県立身体障害者リハビリテーションセンターとして発足した当時、入
所期間も長いものであったが、障害者自立支援法施行後、近森系の社会福祉法人ファ
ミーユに委託され、ハビリテーリングセンターとしてスタートを切った。
自立訓練、生活訓練事業も、就労支援移行B事業も、緊張感あふれる中でしっかり
力をつけ、利用者の「社会参加したい」という気持ちが伝わってきた。
また、グループホームも、日中活動は就労事業へ参加、長くても2年間65歳で卒
業という社会復帰への積極性が印象に残った。
2.老人棟を作った、おおなろ園
福祉牧場「おおなろ園」は、重度の障害の方がを多く、入所と共に牧場活動を含む
生活介護を日中活動としている。出来てから30年経つとのことで、入所者の高齢化
が問題になってきている。「何十年もおおなろに居るのに、今さら介護保険施設に入
ることもできない」などのことから、平成27年に総合支援法による65歳以上の人
でも入れる障害者グループホームが10床作られた。
ヒノキの香り、寝たきりになっても利用できる施設であり、日中は生活介護に出か
けるというのが基本である。
3.移動支援が課題
日本の介護保険や福祉制度の弱い点は移動支援である。老人入所施設では、同行援
護制度が利用できるようになってきた。
しかし、障害者施設では、「支援費が重なる」という意味で同行援護や知的障害の
方の行動援護は利用できない。例えば、通所事業では、「施設が行なう」という建前
で、その時間は同行援護を利用できないというものである。入所施設利用日に移動支
援制度が利用できるようにすることが今後の課題である。
井上 芳史
サポステアイこうちだより(2016.5.9発行No.1)
第1回検討会を開催しました!
3月17日、「視覚障害者支援センターの設置をめざす会」の呼びかけで第1回検討会
が開催され、約20名のみなさんの参加をいただきました。参加者の内訳は、障害当事
者、家族、元教員、医師、福祉施設職員、関連業者など多彩な顔ぶれとなりました。
会議では、よびかけ代表人のあいさつに続いて、全員の自己紹介、これまでの活動
の経緯と現段階で検討している支援内容についての趣旨説明を行いました。その後、
参加者のみなさんからセンターに対する率直なご意見を伺いました。
求められる支援内容骨子は以下のとおりです。
□あはき就業に向けた訓練と準備支援
□読み書きサービス
□個人文書、資料のテキスト化や拡大文書化
□障害福祉・視覚障害情報の収集と提供
□視覚障害者生活・就労相談
□視覚障害者生活便利グッズの紹介・あっせん
□企業・官庁・スーパー等の文書、チラシ、名
刺の点訳化
□視覚障害に関する理解啓発事業
これらの課題について、これまでの取組や考
え方についての質疑があり、検討会では次の
ような意見が出されました。
□NPO法人としての活動と就労継続支援B型事
業で取り組む内容と整理するとともに、それ
ぞれについて活動内容をプランティングす
ること。
□県内で取り組まれている視覚障害関連支援
サービスとの連携・調整をどうすすめるか。
また独自色・特色をどう発揮するか検討する
こと。
□就労継続支援B型事業所開設にかかわる利用
者数見込み、開設予算、開設場所等の見通し
を立てること。
このほかにも、働くことの喜び・仲間とつながることの大切さを実感できる施設づ
くり、生活訓練事業の現状と課題、送迎移動サービスのニーズなど、今後に活かして
いきたいご意見をたくさんいただきました。今回の検討会は、これまでの取組をたく
さんの方に知ってもらい、これからより多くの理解者・支援者を増やす第一歩として
取り組みました。今後は、事務局での検討を重ね、月例会の開催とニュースの発行を
軸に理解者の輪を広げて、あらためて第2回検討会をよびかけ、開設に向けた議論の
積み重ねを図っていきたいと考えています。
視覚障害サポートステーションこうち(サポステアイこうち)
事務局 〒780-0953 高知市長尾山町43−17 代表 井上 芳史
電話 090-7788-7773 mail:yoshifumi@be.to
吉岡 邦廣
3月20日、現地合流してくださったボランティアのG さんを含めた9名で馬路温
泉に行って来ました。天気は快晴。森林鉄道、インクライン、温泉、ゆずの森工場の
見学と盛りだくさんの内容の日帰り旅行となりました。
当日の出発地点は高知県民文化ホール前。北代部長予約の元気号にまず5名乗車。
元気号はまだ何となく新車のにおいがします。その後、集合場所を県民体育館と間違
えていたNさんをはりまや橋で回収し、マルナカ南国店前で北代部長と合流し、一行
は馬路村を目指します。
県民文化ホールを出発すること2時間半。安田川に沿って山道を登り到着した馬路
村は、高知市内と比べるとやや肌寒い感じがしました。
到着後はまず、森林鉄道とインクラインを体験。昔の森林鉄道を復元した、所要時
間約10分の川沿いの気持ちの良いコースをディーゼル式のトロッコで楽しみました
。
一方のインクラインとは、水の重さを利用して、トロッコを山の斜面に沿って上り
下りさせる仕組みです。それぞれの両側におもりとトロッコを結んだ滑車のような仕
組みで、トロッコ自体の重さを水の注水、排水でコントロールして、90メートルぐ
らいの高さを上り下りしました。
森林鉄道、インクラインともにのんびりとした乗り物で、皆さん、馬路村のきれい
な空気と山頂からの景色を楽しんでいるようでした。私の盲導犬も同伴することがで
き、良い思い出になりました。
昼食は温泉に隣接するレストランで頂きました。レストラン内は連休の中日という
こともあり、たいへんな混雑でしたが、メニューにはゆずを使った料理やあめご料理
が並んでいます。初めて食べた料理でしたが、私はあめごのにぎりをおいしく頂きま
した。魚梁杉を使ったさわやかな器と相まって、皆さんが注文した料理はどれも珍味
のようでした。
食後はいよいよお待ちかねの温泉です。
湯質はアルカリ性、とてもぬるぬるしています。これは酸性の古い皮膚が溶け出し
ているためとのこと。烏の行水であっという間にあがってしまった先生もいらっしゃ
いましたが、まさに一皮むけました。
入浴後は皆でゆずソフト。これがまた格別でした。ゆず風味のさっぱりしたソフト
クリームがたっぷりです。もし馬路温泉に行かれる方がいらっしゃったら、ぜひおす
すめです。
そして今回の馬路温泉ツアーのしめは、ゆずの森工場の見学となりました。現地ボ
ランティアのGさんのお計らいで、急遽見学させていただきました。休日のため生産
ラインは止まっていましたが、築10年ほどの立派な工場でした。
馬路村にお住いのGさんには、馬路村の案内をしていただいたり、引率を手伝って
いただき、おかげで盛りだくさんのツアーになりました。本当にありがとうございま
した。
さて、花粉症のM先生。魚梁杉もたくさん植えられていることですし、さぞかしひ
どい目にあうのではないかと思われましたが、くしゃみも聞かれず、それほどでもな
かったご様子。花粉が飛んでいても、空気が汚れていなければ、症状はひどくならな
いとのことのようです。確かに馬路村は、空気のきれいなすがすがしい村でした。短
い旅程でしたが、各々肌で美しい自然も堪能されたのではないでしょうか。
内容盛りだくさんの楽しいツアーでした。参加された皆さん、おつかれさまでした。
永田 征太郎
守る会の皆さん、ご無沙汰しております。2年ぶりに高知に帰ってきました。帰っ
てきたとはどういうことかと申しますと、実は人事交流という事業を受けて2年間の
期限付きで広島県に転勤していました。そこでの生活や体験について書かせていただ
きます。
1. やはり学校はでかかった
私が赴任したのは、正式名称を「広島県立広島中央特別支援学校」という長い名前
の学校でした。名称は長いですが、中身は普通の盲学校です。生徒数が60名強という
ことで、高知の2倍以上であり、やはり活気があるというのが第一印象でした。
私が赴任した年に丁度創立100周年を迎え、記念式典や文化祭が催されました。朗
読劇クラブや学部ごとの発表があったりと、児童生徒がいきいきと活動する様子を見
て、人数が多いことのメリットを実感しました。
一方、大規模校であることはそれだけ仕事も多いことを示しており、休日にこっそ
り出勤したり、遅くまで残って午後8時〜9時に帰宅する日も多くありました。まあ、
これは仕事が遅いという理由もあったのでしょうが・・・。
2. 名物といえば…
広島名物といえば、いろいろ思い浮かべると思いますが、まずは何と言ってもお好
み焼きでしょう。ちょっと出歩けばコンビニかお好み焼きの店に出会うと言っても過
言ではないほど、たくさんのお店があります。おもしろいことに、お店によって味や
作り方に微妙な違いがあるので、自分の好みのお店を探すのが楽しみの一つになりま
す。
お好み焼きは我々視覚障害者にとって便利な食べ物だと感じました。ソースの香り
でお店が近くにあることがわかること、基本的にお店の人が焼いてお皿(希望すれば
鉄板とヘラで提供)で出してくれるので、自分で焼く手間がないことなどがその理由
です。
広島に行く予定がある人に、注文の仕方のプチ情報!オーダーの基本は「肉玉そば
(にくたまそば)」で、これは豚肉・玉子・そばが最初から入っていることを意味し
ます。これにお好みでさまざまなトッピングを追加して注文することになります。私
のおすすめは、「肉玉そば+イカ天」です。イカ天は一般的な「イカの天ぷら」では
なく、駄菓子のイカを揚げたような歯ごたえのある甘い味で、これだけでも立派なお
つまみになって大変おいしいです。
3. 三大プロ
広島県には三大プロがあると言われています。一つ目は「広島東洋カープ」、二つ
目は「サンフレッチェ広島」、三つ目は「広島交響楽団」です。今回はカープについ
て取り上げたいと思います。
今やカープファンは広島に留まらず、全国各地に勢力を拡大しています。広島に住
むからには野球観戦の楽しさも味わっておかねばということで、「Mazda Zoom-Zoom
スタジアム広島(マツダスタジアム)」にも何度か足を運びました。職場の同僚にも
ファンがいましたので、仕事終わりにナイターに連れて行ってもらうことができまし
た。スタジアムの雰囲気を肌で実感しながら、細かな試合展開は知り合いに解説して
もらったり、ラジオの中継で確認するというのが私の観戦スタイルでした。
ビール片手に思い思いのスタイルで観戦を楽しむ雰囲気は十分に満喫できましたが
、一つ気になったのは、私が観戦に行くと、7割〜8割の高確率で雨が降るということ
でした。たまにいますよね、こういう人って・・・。
一度応援し始めるとはまるもので、観戦に行くのが難しくなった今では、パソコン
でラジコ(インターネットラジオ)を使ってRCCラジオでカープの実況放送を聞くの
が日課になっています。さて、セパ交流戦直前の今、カープはセリーグの首位をキー
プしていますが、今年はどこまで行けるでしょうか?
4. 難航を極めた島からの脱出
広島の観光地の一つといえば、宮島は外せませんね。一度は行っておかねばという
ことで、毎年夏に行われている水中花火大会に友人と行ってきました。花火は迫力が
あって見応え十分でしたが、大変な思いをしたのはそれ以外の部分でした。
花火大会は夜に行われるので、早めに島に渡ってブラブラしながら時間をつぶそう
ということになりました。往路の船は、我々と同じく島を目指す人たちで行列ができ
ていました。行列に並ぼうとしていると、係員の人が私の白杖に気づき、「行列に並
ぶのは大変だろうから、先に優先的に乗っていいよ」ということにしてくれました。
「よし、この調子なら帰りも白杖パワーが使えるかな」と甘い期待を抱いたのが間
違いでした。復路は当然のことながら、島から陸に戻る人たちでごった返すのはわか
りきっていましたので、最後まで残らずに早めに引き上げるのが賢明な判断でした。
しかし、結局最後まで花火を見届けて動き出したのです。既に船着き場に向かう人た
ちの行列ができていましたので、「これはこちらからアピールするしかないな」とい
うことで誘導員に声をかけてみましたが、優先乗船の希望は空しく流され、他の人た
ちと平等に真夏の暑い夜を共有したのでした。
5. 福祉の体制は高知が手厚い
広島に住み始めて実感したことですが、福祉制度の体制は高知のほうが充実してい
ました。私が公務員であり、一般の人と比べて比較的所得が多いことによるところも
あると思いますが、「重度心身障碍児・者医療費(福祉医療)の助成」制度や「在宅
重度障碍者移動支援事業(タクシーチケット)」等の福祉制度は申請しても所得制限
に引っかかってしまい、対象にはなりませんでした。高知で福祉サービスが減退する
ことのないよう運動を続けている守る会の意義は大きいと感じています。
いろいろ思いつくままに書いてきましたが、あげれば切りがないほど公私共に充実
した2年間を過ごしてきました。一つ言えることは、この2年間は私の人生経験にとっ
て決して無駄にはならないだろうと感じていることです。確かに引っ越しは大変でし
たが、広島での経験やそこでの人との新たな出会いは私の財産になっています。皆さ
んも広島に行く機会があれば、ぜひ、その文化に触れてみてください。
西川 理沙
今年の4月からルミエールサロンに配属となりました、西川理紗(にしがわりさ)で
す。
簡単な自己紹介をさせてください。生まれも育ちも高知県高知市のとさっこです。年
齢は26歳で、趣味は旅行に行く事と温泉に入る事です。
私はまだ歩行訓練士の資格を持っておらず、現在はルミエールサロンの方で、事務業
務に従事しています。
来年の4月から1年間、大阪にある日本ライトハウスで歩行訓練士になるための勉強
をする予定です。
ルミエールにいるこの1年間、そして日本ライトハウスに行く1年間、より多くの知
識や技術を身につけて、皆さまのお役にたてる歩行訓練士となれるよう一生懸命頑張
ります。
どうぞ宜しくお願いいたします。
井上 芳史
私はルーペを紛失してしまい、日常生活に支障をきたすので補装具の制度を使って
ルーペを申請することにしました。
補装具にはルーペ(単眼鏡)や遮光メガネ、矯正メガネなどがあり、新規に申請す
るには医師の判定書(意見書)が必要となります。
私は近くの病院の眼科で書いてもらうことにしました。診察が終わり会計へ、事務
の方に言われた料金は5400円! 高いな、でも仕方がないなと思いながら支払い、判
定書を持って市役所に行き、その後、めがね屋に見やすいルーペの見積もりを作って
もらうために行きました。ルーペの価格は4980円でした。
こんなことなら補装具制度を使わずにルーペを購入した方が安く済んだと腹が立つ
やら、生命保険の診断書と判定書とは違うんだからと…。
私は判定書の料金を払ってしまったので仕方がないが、これからの人に同じ思いを
させてはならないと病院に行くことにしました。
眼科の看護師に「以前使っていたルーペがありました。本当に助かりました。ただ
、判定書の料金が5400円に対しルーペは4980円でした。これなら制度を使わずにルー
ペを購入した方が安くつきました。」
看護師は「少しお待ちください。事務に行ってきます。」「申し訳ありません。事
務の間違いでした。判定書は1080円でした。本当に申し訳ありません。」
事務としては年に数回しか取り扱わない判定書、料金で診断書と間違えてしまうの
も仕方がないと思いますが、私が聞きに行かなかったら…。
皆さん、判定書(意見書)を書いてもらうために眼科に行くときには料金に気を付
けましょう!
有光 勲
私は、目上とか目下とかいう言い方はあまり好きではないが、ここでは話がしやす
いのであえてその言葉を使うことにする。
道を歩いていて、だれかに声をかけられたような時、その相手が同僚か目下であれ
ば「やあ、おひさしぶり、元気じゃったかよ」などと気軽に返答することができる。
ところが、これが目上となるとちょっと困ることがある。「その折はいろいろとあり
がとうございました」とか、「お元気そうですね……」。しかし、相手によっては、
このような受け答えが必ずしも適さない場合もある。あとで考えてみて、「とっさの
こととはいえ、あの時はへんなこといってしまったな」と苦笑することもある。
これは、かなり以前のことになるが、NHKラジオで言葉遣いについての座談会が
行なわれていた。それに参加していた一人の大学教授が「私がある学生にむかって『
今○○についての論文を書いているよ』と言ったのに対して『期待しています』とい
われたら、かちんとくる」というのである。なるほど「期待する」といういい方は、
目上に対しては失礼にあたるかもしれない。そこで司会者がすかさず「じゃ、そんな
時その学生は何と言えばいいんですか」と聴いたのに対して、「そのような時、適切
に返答できる言葉は日本語にはないので、だまっているより仕方ない」というのであ
る。私は、これを聴いて思わずふきだしてしまった。人に話しかけられてだまってい
ることができるだろうか。この話しかけられた学生がだまっていたとしたら、「おい
君何とか言えよ」、「は、はい期待しています」と言ってしまうに違いない。話しか
けられた学生こそ災難である。「さようでございますか」と捨て台詞を残してその場
から一目散に遁走するしかないだろう。
このような場合、何と言えばいいのか?私もちょっと考えてみたが、なるほど適切
な言葉がなかなか思いつかない。「それはご苦労さまです」。おっと、これはだめ。
「ご苦労さま」は目上にむかっていってはいけない。それも言うなら「お疲れさまで
す」と言わなければならないらしい。私も、だれに対してもつい「ご苦労さま」と言
ってしまうことがある。「お疲れさま」は、だれに言ってもかまわないので「お疲れ
さま」と言っておけば間違いないだろう。
話が横道にそれたが、「それはお疲れさまです。大変ですね」と言えば、その大学
教授先生意地悪く「いやいや、私にとっては、そんなこと何でもないよ」と言われた
ら話の接ぎ穂がなくなってしまう。「できあがりましたら、その論文、私にも読ませ
ていただけますか」と言うのもちょっとおかしな気がする。このきのどくな学生、ど
のように返答すればいいのか皆さんもちょっと考えてみてくれませんか。
それから、道を歩いていて声をかけられた時、これまた困ってしまうことがある。
それは、相手がだれであるかがわからない場合である。確かに声に聴き覚えはあるの
だが、どうにも名前が思いうかばないのである。相手がわからないのだから、こちら
から立ち入った話はできない。「毎日暑いですね」とか「めっきり秋らしくなってき
ましたね」などと、どうでもいい話をしながら、「この人、早くこの場を立ち去って
くれないかな」と祈るばかりである。相手の顔が見えないものにとっては、「こんに
ちは、○○です」と名乗ってくれると大変ありがたい。もちろん、わかりきっている
ような場合はその必要はないが、たまにであったような場合は是非そのように言って
いただきたい。
ところで、皆さんも突然話しかけられてとっさの返答に困ったようなことありませんか。
井上 芳史
ジパング倶楽部に入会すると日本全国のJR運賃・料金が20%〜30%割引となり
ます。
一般の方は男性65歳、女性60歳から入会できますが、障害者の場合は男性60
歳、女性55歳からです。入会金は無料、年会費は一般の方は3770円、障害者の
場合は1350円です。
運賃割引は
1.初年は1回〜3回目は2割引、4回目か
らは3割引、年20回
2.2年目からは初回から3割引き、年20
回
※介助者も割引できるようです。
割引で購入できない乗車券と時期は
1.寝台券、個室グリーン券、のぞみ・みず
ほの特急券など
2.4月27日〜5月6日、8月11日〜
20日、12月26日〜1月6日の全期
間は 割引対象外
3.片道・往復・連続で201km未満
入会は高知県身体障害者連合会(人権啓発センター1階)に身障手帳を持って行っ
てください。電話 088-872-9497
去る6月26日に、守る会の総会も終わりましたので、今年度第一回目の「みちし
るべ」をお届けします。昨年は、守る会結成50周年にあたりますので、記念誌を発
行しました。執筆してくださった方、発行にあたりご協力くださった方大変ありがと
うございました。
今年もまた、8月から9月にかけて自治体との意見交換会が行なわれます。猛暑の
中大変だと思いますが、ご参加よろしくお願いします。
歩車分離信号の設置場所につきましては、点字使用の方に別冊でお送りします。墨
字版が必要な方は、編集部までお知らせください。
また、高知銀行のATM設置場所につきましては、「みちしるべ・墨字版」には載
せておりません。これも、お入用の方はお知らせください。
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