みちしるべ
第251号

目次(ページ内リンク)
§ 8月9日 高知市との意見交換会報告  正岡光雄
§ 8月9日 高知県 しっかりしてください、高齢者福祉課さん  藤原義朗
§ 8月16日 高知市 街づくり及び福祉サービスの充実  山崎辰雄
§ 8月16日 高知県 健康へのパスポート  藤原義朗
§ 8月23日 高知市 防災対策、福祉サービスの充実、読書権  有光勲
§ 8月23日 高知県 無資格マッサージ問題を粘り強く  生田行信
§ 8月30日 高知市との陳情会報告  門脇哲郎
§ 8月30日 高知県 「視覚障害者が民間企業に15名も採用!」本当なの?  井
§ 9月6日 高知県 同行援護サービスの発展に期待  永田征太郎

§ 8月9日高知市との意見交換会報告


正岡光雄
会場は本町仮庁舎2階会議室、1時より開始です。
@高知市におけるあはき施術助成券で、後期高齢者医療の場合は年度ごとに用紙の色
が変わります。弱視にとってはわかりやすいので国保も色用紙を使ってください。
(健康福祉部保険医療課の回答)
○ 平成31年度から,施術券の色を色用紙に変更するよう検討いたします。?特定健
診の受診カードや健診案内等に点字や大活字を付記してください。
(健康福祉部保険医療課の回答)
〇 対象者リストに基づき作成しており,今年度におきましても,6月4日の受診券
一斉発送時に同封をしております。
○ その際,受診券自体にも「これは受診券です。」という内容の点字シールを貼付
しております。
○ なお,受診券自体を点字にすることは,医療機関等での受付体制の問題もありま
して,実施は困難と考えております。?市役所からの通知等について
 児童扶養手当制度の資料は,該当者個々に視覚障害者がわかる媒体で提供してくだ
さい。
(こども未来部子育て給付課の回答)
〇 児童扶養手当制度の見直しがあった時は,受給者の方に直接文書をお送りするほ
か,読み上げソフトに対応した高知市ホームページにおいて掲載を行っております。
?自由民権記念館や龍馬のうまれたまち記念館など,高知市立施設の企画展案内を電
子データで読めるようにしてください。
(健康福祉部 障がい福祉課,総務部
広聴広報課,議会事務局 議事調査課、教育委員会
民権・文化財課,商工観光部 観光振興課の回答)
 広聴広報課が発行しております「あかるいまち」並びに議会事務局が発行しており
ます「市議会だより」及び「高知市議会議事録」につきましては,現在,電子メール
版の運用をしております。
〇 市の施設で開催される行事や企画展などは,毎月,各施設からの情報を広聴広報
課が受け取り,「あかるいまち」に集約することで,「あかるいまち」の電子メール
版を通して皆様に情報を提供しています。
○ その他の臨時発行物やお知らせ等の広報紙の電子メール版につきましても,発行
課又は障がい福祉課からお送りする等により,可能な限り対応してまいりたいと考え
ております。?「あかるいまち」のテキスト版に、文字化けがあります。無いように
してください。6月号の「介護保険料利用率」についてが、「?」に文字化けしてい
ます。
(総務部広聴広報課の回答)
○ ご指摘をいただいた該当部分と思われる6月号の簡易テキスト版の記事「平成30
年度の介護保険料のお知らせ」及び「介護保険の負担割合証を郵送します」の内容を
確認させていただきましたが,当課で閲覧可能な複数の機器環境では文字化けの現象
は確認できませんでした。?公共施設等のトイレについて
 今後のバリアフリートイレは,男子用トイレ,女性用トイレ,障害者用トイレを独
立させてください。また車椅子用トイレには,手摺の近くに小さな手洗い器を設置し
てください。
 公共の建築物におけるトイレの案内は水の流れの音を採用してください。国も推進
しています。
 トイレ等の非常ボタンには必ず点字表示を行ってください。
(総務部新庁舎建設事務所の回答)
〇 新庁舎の各フロアに,男性用・女性用それぞれに多目的トイレを設置する予定と
しています。また,多目的トイレ内には,手摺の近くに手洗い器を設置する予定です
。新庁舎のトイレには,音声案内を設置する予定としています。なお,音声内容につ
いては,ご要望を含めて他の事例を参考にしながら今後検討します。?告示後ただち
にすべての選挙の候補者と政党が点字,電子メールで分かる仕組みを講じて下さい。
(選挙管理委員会の回答)
○ 市選挙管理委員会が所管する選挙につきましては,告示後速やかに立候補の状況
及び選挙公報の内容を市選挙管理委員会のホームページに掲載してまいります。また
,電話での問い合わせにも対応してまいります。?市職員の採用を積極的に推進して
ください。視覚障碍者の採用実績をお聞かせください。視覚障害を持つ職員が地理を
把握していない地域に単独出張しなければならない時,ガイドヘルパーを利用した際
には,かかる費用を公費で負担してください。
(総務部人事課の回答)
○ 高知市におきましては,昭和61年以来継続して行っております,障がい者の方の
別枠採用試験を今後も継続していくことにより,障がい者の方の市職員としての雇用
機会の確保に努めてまいりたいと考えております。高知市職員の視覚障がい者採用実
績及び今後の採用計画についてですが,本市の職員のうち、平成30年6月1日時点に
おける障がいをもつ職員数は45名で,そのうち視覚障がい者である職員は,1名とな
っております。
○ 本年度の採用計画については,別枠の障がい者採用として若干名の方の採用を予
定しております。また,障がい者を対象とした,任期付短時間勤務職員の採用試験も
新たに行うこととしております。なお,来年度以降の障がい者の方の採用計画につき
ましては,職員の定数の状況や障がい者の方の雇用促進等を総合的に勘案しまして,
判断してまいりたいと考えております。
○ 視覚障害を持つ職員が,地理を把握していない地域に出張しなければならない場
合は,所属の職員が同行し,サポートしていくことを基本としておりますことから,
当該職員を単独で出張をさせるということは極めて少ないと思われますが,ガイドヘ
ルパーの利用の必要性がありましたら,かかる費用については公費で負担すべきもの
と考えております。?市営住宅の障害単身用を増設して下さい。
(都市建設部住宅政策課の回答)
〇 平成30年4月1日現在,市営住宅は4,861戸あります。このうち,障害者世帯向
けが92戸,障害単身者向けが昨年度から2戸増えて21戸となっています。
 また,これとは別に,障害単身者あるいは高齢単身者のどちらでも入居できる単身
者向けが193戸,車椅子の単身者向けが21戸ありますが,市営住宅は概ね建設当時の
社会情勢を反映して世帯向けの住宅が中心となっており,単身者向けの比率は低くな
っています。
 しかし,近年は単身者向けに対する応募者が増えている状況です。また,世帯数の
将来推計においても,単身世帯が増加する傾向となっています。
 このため,現在建築中の「東石立町・筆山町市営住宅建替事業」では,特に配慮を
要する障害者や高齢者の方々の住戸を中心に,単身者でも入居できる住戸を増やす予
定です。
 また,今後の市営住宅建替事業においても,このような社会情勢の変化等を踏まえ
,単身者向けの割合を増やす検討をして参りたいと考えています。

§ しっかりしてください、高齢者福祉課さん


藤原義朗
 9日の県との話し合いは、点字ブロック、高齢問題、障害福祉サービスで
ある。守る会の参加は9名であった。1.ほとんど答えられない高齢者福祉課
?65歳問題
 65歳になってもサービスが落ちないように、「介護認定非該当でも障害サービス
に導いて」などの課題に対して「ケアマネさんに、講習会などで伝えている」とのこ
とである。
 守る会から、「浅田訴訟についてどう思いますか」「介護と障害の適用通知は最後
はいつ出ていますか」「セルフプランが出来た場合にどう対応しますか」などの質問
に対してほとんど答えられなく、横におられた障害福祉課から、「セルフプランにつ
いては、相談支援専門員・事業所増大で対応していく自治体もある」など手助けが必
要であった。
 65歳以上の相談は高齢福祉課へまずいく。ケアマネさんに理解してもらうよう講
習しているのなら、まず、高齢者福祉課が勉強しなくてはならない。
 再び返答していただくことを求めた。?リアルタイムにサービス事業所情報など視
覚障害者がわかる仕組みについては、出来ないとのことであった。今年の改定で「共
生型サービス」という、「介護事業所でも若い障害」また、「障害事業所でも高齢の
方を」事業所利用できる制度ができた。つまり、利用できる事業所が増えた年なのに
伝えられる方法がないのは残念なことである。?身元引受人
 高齢者住まい法施設や高齢者優良賃貸住宅など契約施設入所の際、身元引受人が求
められ入居できない課題について、県では「引受人については出来ない」との返答で
あった。
 私たちは困っていて解決の方法を求めているのに、県だけの立場を言われるのは困
ります。
 なお、県営住宅で引受人のない場合は、相談に応じることもあるそうである。
 感想として、公営住宅や養護老人ホームの増加がポイントになってくる。2.リハ
ビリと情報手段
?情報入手
 以前より、情報入手の為の障害者向けパソコン講習会を要望しているが、高知市以
外では須崎市といの町で開催されたが、視覚障害者からは受講申し込みがなかったと
のことであった。
 以前より守る会では、正岡先生と一緒にノートパソコンを持って訪問活動をしてき
たが、「パソコンが大切なことをイメージを持って感じるように」「指導者も6点入
力できる人を」など話が交わされた。?リハビリ
 平成29年度の訓練実績は、35名、延べ146回である。また、遠距離のパソコ
ン訓練はスカイプでも行われるようになってきている。
 ルミエールの生活訓練指導員も来年4月で有資格者が3名体勢になるので、充実し
ていく予定です。
 話し合いでは、「高知市の人が市の訓練を受けるなど、ルミエールの先生とで技能
が違うのでは」「生活訓練では男の先生と女の先生では違うので、高知市とルミエー
ルとでニーズに合わせた派遣をしてほしい」など意見が交わされた。
 なお、オーテピアに配置の訓練指導員は、高知市内外を問わずオーテピアを訪れた
方への訓練指導にあたるとのことである。
 また、入所通所訪問できるリハセンター設置については、大切なことはわかるが財
政の都合上できないとのことであった。?進まぬ読み書き支援派遣
 高知県内の自治体では 派遣制度はできていない。市町村には必要性を訴えていく
が、実現の際には利用料金は無料にしていきたいとのことであった。?恥ずかしい小
高坂更生センターの誘導チャイム
 玄関まで行かないとチャイムは鳴らない。意味をなしていない。施設責任者の常識
が問われる問題である。改善はいつになるのであろうか。

§ 街づくり及び福祉サービスの充実


山崎辰雄
 8月16日(木)に総合あんしんセンターで行われた高知市交渉の概要を報告します。
尚、高知市からは文書での回答もありましたので、詳細は自治体交渉担当までお問い
合わせ下さい。当日の参加人数は5名でした。1.街づくり
(1)大橋通りや帯屋町アーケードが歩きにくい
 商店街組合を通じての指導や具体の苦情・通報には市職員の直接指導、また歩行誘
導員の配置など例年と同じ回答でしたが、今年は注意喚起用のチラシづくりに取り組
んでいることが新しい内容でした。しかし現状はあまり改善されておらず、一層の現
状把握と指導の徹底を求める意見が出されました。(2)点字ブロック等の新設・改修
 要望に対して多くの回答が、所管している国交省や県土木事務所また県警への要望
の伝達、道幅の狭さなどからの設置困難でした。しかし、予算の状況を見ながら可能
な範囲で整備を進める(知寄町2丁目付近)、設置業者が決定し整備を進めている(桟橋
3丁目付近)、改修等実施済み(門田精肉店から北)など明るい回答もあり、今後も継続
した要求が必要であると感じました。(3)民間事業者へのバリアフリー化の指導
A.とさでん交通
 バス停で待っている乗客の見落としがないような対策や電停への誘導ブロックの設
置などについては、とさでん交通への伝達及び道路管理者等との協議を進めていくと
の回答でした。また、バス停の下車位置に危険がある場合の配慮についても、運転士
への指導・教育の徹底を更に図っていくとの回答でした。電車の走行音が大きな場所
(上町 旭)の対策として、軌道補修は実施済みなので車内放送とマイク案内を徹底す
るとの回答です。その他、使用していないバス停の撤去について、旧市民図書館から
升形にあったものについては29年度に撤去済みとのことです。
B.JR
 手動ドアの開閉ボタンが分かりずらいことについては、ボタンにシール等で凹凸を
付けてあること、係員の介助や声掛けの取り組みにより対応していく。運賃の障害者
割引の拡充については、国の施策での取り組みを望むとの回答でした。
(4)自転車の迷惑駐輪や危険走行
 学生や企業また高齢者クラブ等を対象とした安全教室の実施等により、マナーの向
上や安全対策を行っているとの回答で、本年上半期の教室開催は、対象人数21,054人
、実施回数283回の実績でした。また、日頃のパトロール等による指導や警告、悪質
な者については検挙措置を講じるなど取り締まりの強化を図ることの回答がありまし
た。参加者からは、「ぶつかったことがある」など、歩道での自転車走行の危険体験
や、歩行者の安全を最優先にした指導の徹底を求める意見が出されました。2.福祉サ
ービス
(1)単身障害者の入所時に身元引受人が求められる
 住宅の賃貸契約は私的なものであるため、行政が保証等を行う立場になく身元保証
人になれない。特に困窮している人には養護老人ホームへの措置等で支援していきた
いとの回答でした。他県では社協が担っている例もあることなどから、県市連携会議
や住居支援協議会等での検討を注視し、継続した要望が必要であると思いました。(2
)文書等を各種媒体で提供してほしい
 介護保険の利用の手引きについては、図解ページが多く点字化は困難、音訳版(CD
・カセット)を希望者に送付するそうです。尚、このことは「あかるいまち」9月号で
もお知らせするようです。契約書やケアプランは、まず各事業者に要望し、事業者で
の対応が困難な時は、介護保険課まで連絡してくださいとの事です。何らかの対応を
市が行ってくれそうな印象でした。(3)介護保険給付のサービス低下に対する施策
 平成30年4月施行の法律による、介護保険サービスの利用者負担の軽減制度なども
活用しながら、円滑に介護保険サービスに移行できるよう、障害福祉課と連携し対応
するとの回答です。(4)契約内容・重要事項・領収書などの確認ができるように
 契約内容が確認できないことで不利益が生じている場合は、介護保険課が個別に聞
き取りし、必要な改善を事業者に指導勧告していくとのことです。また、データ提供
についても市に相談があれば、事業者に市から働きかけを行うようです。

§ 健康へのパスポート


藤原義朗
16日の県交渉は、市に続き5名であった。1.盲学校の先生も
 盲導犬取得のための職務専念義務免除扱いは、昨年、吉岡さんが行かれた。知事部
局に続き、今年、教育委員会部局でも盲学校の先生が適用されるようになった。
 さて、特別支援学校の改変は、視覚障害者に特化した学校は必要であるとの認識が
示された。あり方を検討する際は、学校の関係者や当事者の方の意見をしっかり踏ま
えていきたいとの答えであった。
 私たちからは、「学校にお世話になっているから言いにくい」などの事がないよう
配慮をお願いした。
 なお、盲学校の寄宿舎の改築については、江ノ口養護の寄宿舎が木造2階建てで平
成31年度に完成した後、れいめい寮の改修に入り、エレベータも設置され33年に
完成する予定である。2.空き家の活用が鍵
 県営住宅の障害者住宅としては蒲原、横浜、春野というようにやはり遠方の答えだ
った。交通の便のよい所に新設は難しいので、今までの県営住宅のバリアフリー化に
力を入れていきたいとのことであった。
 不動産団体や県や市が入って「高知県居住支援推進協議会」を作り、民間住宅の情
報発信など始めているところである。現在、県内に年2千軒くらいは空き家が出てい
る。空き家を市町村が買い上げ、国や自治体の補助金でリニューアルして貸し出す方
式も始まっている。しかし、高知市中心は、まだ手がつけられてないところである。
急いでもらいたい。3.いかがですか?「さんさん高知」
 県の広報「さんさん高知」の点字版音訳版、そして、今年から発行のテキストデー
タ版については、テレビやラジオで定期的に広報しているところである。テキスト版
は見出し項目を■●▲で表している。利用しやすい見出しにするためにご意見をお願
いしたい。4.健康パスポート
 日本一の健康長寿県構想第3期の目玉が「健康パスポート」運動である。楽しみな
がら健康習慣を身に着けるものである。ピンクシールは健診をしたら、グリーンシー
ルは健康弁当や健康イベント、ブルーは運動施設利用の際にもらえる。それを「健康
パスポート」という手帳型に貼り、集めれば抽選で賞品がもらえる。また、レストラ
ンや運動器具の割引などのように特典が与えられるもの。「楽しみながら」といって
も、視覚障害者は色シール方式では取り組みにくい。親しんで取り組める策を要望し
た。パスポートに点字シールを貼る。シール貼りは市町村の長寿課でも手伝ってくれ
るそうである。もっと別の方法もあると思うが、まず、私たちが挑戦してみて意見を
出していくことになった。
 なお、得点やシールは細かく○○店の割引が出来ます。ローソンの○○弁当を買っ
たらシールがもらえます。というように細かいので、守る会のホームページにアップ
している。ご利用いただきたい。
 なお、詳しくは高知県健康長寿政策課(電話088-823-9675)まで。5.住民に気を
遣う音響式信号機
 県警は予算の確保に努め更新と新設をしているとのこと。昨年度の音響の新設は1
2箇所であった。愛宕町3丁目は今年度新設されるそうである。
 さて、小津神社「なんち美容室」前の信号機への音響設置は、「住民から音が気に
なる」との訴えにより設置が進んでいない。人間には定期的な音は耳に慣れる。馴化
という現象がある。以前の交渉時は、音響設置の時2 3日は、「あの音は一体なに
ですか?」と問い合わせはあるが、やがて問い合わせはなくなると言っていた。最近
は音響設置前に住民に説明に歩いておられる。その時に先に意見が出るそうである。
「音を違う音から出したら」など、次善策について要望を出した。なお、高知県の信
号機に対する音響設置率は16%である。

§ 防災対策、福祉サービスの充実、読書権についてなど 第3回意見交換会から


有光 勲
 第3回目の8月23日は、台風のため中止となりました。しかし、あらか
じめ高知市からは回答が寄せられてきておりましたので、それを抜粋して報告します
。なお、回答の全文は、メーリングリストで配信されております。1 防災対策
 * 復興に際しては、障害者の意見を取り入れながら進めるように。
 回答……被災後の復興については、高知市地域防災計画に基づき地域住民や団体を
はじめ国や県などの関係機関専門家などと連携して復興の基本方針を定め、必要に応
じて復興計画を策定し、都市基盤、経済基盤および生活基盤の復興に努めていきたい
と考えている。被災された方々については避難が長期化し避難所での健康被害がある
ので復興計画策定に関する組織等については女性や障害者高齢者等の要配慮者の方々
の参画を促進していく。また実際の復興に際しても障害者の方をはじめとする配慮の
必要な方々の意見が反映された取り組みにしていきたいと考えている。
 また事前にできる取り組みの一つとして下知地区では地域の自主防災会を中心に事
前復興をテーマとした「下知地区防災計画」策定に取り組み、本年5月に完成した計
画を高知市に提案し高知市地域防災計画に位置づけられた。この「下知地区防災計画
」には被災しないための事前対策と災害後の町作りを事前に考えるという大きく二つ
の考え方で構成されており、復興方針の一つにはお年寄りや障害のある人が安心と生
きがいを持って暮らせる町がある。また計画の事前対策には要配慮者支援として地域
の助け合いで地震対策を進めることや要配慮者を支えながら地域みんなで避難所を運
営することが明記されている。今後下知地区では地区防災計画に基づいた実際の訓練
や取り組みが進められることとなるので皆さんにも是非参加していただきたい。
 また、下知地区以外の地区でも防災訓練等が行われており、今後防災の計画が作成
されていくこととなる。このような市の復興計画に参画いただくことと併せて日頃か
ら地域の訓練等に参加し皆さんから情報発信していただくことで地域とつながりを持
つことができ災害時の避難や避難生活につながっていくと考えている。
 * ハザードマップや防災情報および災害時の情報を視覚障害者にもわかる媒体で
の提供を
 回答……災害ハザードマップは地震・津波・土砂災害・洪水の4種類がある。地震
ハザードマップについてはデイジー端末で再生可能なCDーROMを平成23年度に
作成し、防災対策部およびオーテピア高知声と点字の図書館(点字図書館)に配置し
ている。その他のハザードマップについてもデイジー版の作成を進めるため昨年度か
ら予算要求を行っているが現状予算の確保ができていない。引き続き来年度もデイジ
ー版作成の予算確保に努めていきたい。
 なお、各種ハザードマップについては防災対策部に電話でお問い合わせいただけれ
ばご自宅や利用施設が被害想定区域かどうかをお調べすることができるのでどういっ
た災害が想定されているのかをまず知っていただき備えにつなげていただければと考
えている。
 災害時の防災情報等の媒体については「災害時における放送要請に関する協定化」
を日本放送協会高知放送局、高知放送、テレビ高知、高知さんさんテレビ、高知ケー
ブルテレビ、FM高知、高知シティFM放送の各社と結んでおり大規模災害が発生ま
たは発生の恐れがある場合にテレビやラジオによって災害情報等を知ることができる
よう対応している。
 * 災害時視覚障害者が置いてきぼりにならないよう直接当事者に対する情報提供
を。
 回答……大規模災害発生後の視覚障害者への情報提供については健康福祉部や市民
協働部高知市社会福祉協議会と連携を図り他の被災者と同様に情報伝達が行えるよう
ボランティアなどの配置や伝達方法を検討している。障害のある方々への情報提供の
実態や東日本大震災や熊本地震等の避難所運営での問題点を検証しながら災害時にお
ける生活再建のための物資の配給や金融制度の周知方法等についても具体的な流れに
ついて研究していきたい。2 福祉サービスの充実
 * 救急医療情報キットを代筆していただくシステムを。 回答……救急医療情報
キットの取り組み主体は民生委員や町内会など各地区で異なっており高知市社会福祉
協議会に取り組みたいとの相談があった場合、配布の際には本人に直接お会いしてキ
ットの内容について詳しく説明していただくよう指導している。その説明の際、代筆
を希望される方でご家族等がおられない場合は本人の同意をいただいた上で配布に伺
った民生委員や町内会の方等に代筆していただくようお願いしているところであり、
本年度についてもご要望があった旨を高知市社会福祉協議会に連絡している。3 読
書権について
 * 市民図書館や分室公民館での音訳サービスの拡充を
 回答……点字図書館と協議・連携し平成30年2月から春の分館において対面朗読
サービスを開始した。事業主体は点字図書館になっている。
 オーテピア高知図書館では対面音訳室を3室設置し点字図書館と連携・協力して対
面音訳のサービスの拡充を図っていく。
 図書館は各館の運営方針に基づいて運営されているので対面朗読についても各館の
判断に基づいて実施されている。
 * 新図書館において基本構想に明記されているように「障害者のユニバーサルサ
ービス」の実施を、その場合に備えて早急に当事者からの意見聴取の機会を。
 回答……新図書館等複合施設におけるユニバーサルデザインの導入については基本
計画においても複合施設としての整備基本方針の一つに「高知県人に優しい町作り条
例」や「高齢者障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」などを遵守し誰もが
自由に行動でき安全で快適に過ごすことのできるユニバーサルデザインの考え方に沿
った利用しやすい環境を目指すと掲げている。また実施設計においては平成24年8
月28日、同25年1月31日の2回に渡って障害者団体向け説明・意見交換会を開
催し、いただいたご意見ができる限り反映されるよう取り組んできた。
 設計で計画したユニバーサルデザインが本当に使いやすいものかを検証するため視
覚訓練士など専門家の方を含めた県市障害福祉担当部局等に現場検証に入っていただ
いた。竣工後も当事者にご参加いただいて内覧会を開催し、いただいたご意見を踏ま
えて会館前に改修を実施した。
 今後もご意見をいただきながらよりよいものにしていきたい。

§ 8月30日(木) 高知県 無資格マッサージ問題を粘り強く


生田行信
 予定されていた8月23日の意見交換会が台風の影響で延期され、高知県との内容は
第4回、5回の際に合わせて行われましたので報告します。 無資格マッサージ問題:
医事薬務課、県警生活環境課
 参政権:市町村振興課1 無資格マッサージ問題
 無資格マッサージ業者への取締り強化を要望しました。毎年要望していますが、実
質的成果は上がっていない問題です。県民の健康問題であり、視覚障害者が夢を持っ
てこの道に進んでもらうためにも、この問題は訴え続ける必要があります。
 以下、回答の概要です。
《無資格業者への調査》
・情報提供に基づき、県医事薬務課、高知市保健所、県警が連携して調査を行い、違
反が確認された場合は取り締まりを行う。29年度は提供された情報に基づき、現地調
査2件、電話での聞き取り1件で、違反は確認できなかった。
 質問:「マッサージは定義が明確でないので・・・」と言いながら、何を基準とし
て「違反ではない、第1条のマッサージではない」と判断したのか。施術の内容を調
査して厚労省に照会すべきではないのか。
・タウンページの「各種療法」の掲載業者について、以前からの要望に沿って調査し
ているが、今回の改訂版には新規掲載店舗はなかったので調査していない。
・消費生活センターと提携をしており、健康被害の情報を把握できるようにしている
。全国的にはかなりの件数があるようだが、高知のセンターからのあはき関係の被害
数は現時点ゼロである。
《ホテル等での無資格者》
・県医事薬務課と高知市保健所の連名でホテル旅館業組合に協力依頼文書を年に2回
出している。有資格者であることを確認できるものとして、携帯型免許保有証、出張
専業の届出済みを示すプレートや携帯文書も合わせて紹介している。
《無資格者の広告》
・景品表示法違反で問うことはできるので、情報提供をお願いしたい。ただし、誇大
広告を見つけて即摘発はできず、指導→改善命令→従わない場合に摘発という順序を
踏むことになる。
《無資格者の危険性の周知》
・県の広報誌や医事薬務課HPで、注意喚起、確認法の1つとしての携帯型免許保有
証や施術所届出済みプレート等を示し、啓発を行っている。
 意見:取組には感謝するが、これらは広く全体に対する周知、啓発である。実態が
良い方向に変わっていけば、これでいいのだが、そうはなっていない。個別具体の業
者1ヶ所でも2ヶ所でも、指導等の直接アプローチをすることで、それが他へも警鐘
になり、周知・啓発の効果が現れるので、よろしくお願いしたい。
《まとめ》
 取組の実績数、全国的状況等の具体的準備がなく、用意された回答文から深まりが
なかった高知市保健所(第1回目)と比較すると、県や警察の方はこれらをしっかり
と準備して臨んでいたことには好感が持てました。ただし、内容、質的には例年と同
様の回答で、「調査して厚労省に照会中」「捜査に着手」「検挙事例」等の「今年は
一歩進んだ」と言えるものはありませんでした。情報提供には対応すると回答してい
ますので、私たちとしてもアンテナを張り、疑わしいものは知らせていく取組を今後
も続けることが大切です。2 参政権
《投票所での点字の候補者名簿、点字器の準備》
・当日(前々回590→前回651)、期日前(51→66)、いずれでも回を追うごとに準備でき
ている投票所が増えてきていますが、まだ100%ではありません。市町村に働きかけ
、100%に近づける。
《選挙公報》
・電子メール版 ーー 技術的には可能だが、公職選挙法に定めのない事項であり、
今後慎重に検討したい。県選管のHPには掲載している。
・点字版、音声版 ーー 国政選挙と知事選挙では対応している。県議会については
候補者数が多く9日間という短い選挙期間のため対応できていなかったが、前回選挙
から音声版を出している。点字版については隣の愛媛県が議会選挙も出しており本県
も検討を継続する。対応できる事業者探しも課題である。

§ 高知市との陳情会報告


門脇哲郎
8月30日 9名参加
要望事項に対する回答及び質疑応答の内容について主だった項目を以下に報告します
。1 バリアフリーまっぷの点字版及びデータ版の作成について、商工振興課の回答
○昨年度発行した高知市お城下バリアフリーまっぷは、中心商店街に安心して来ても
らえるようにするため、車椅子で利用できるトイレや授乳施設等のバリアフリー情報
等を掲載しています。点字版及びデータ版の作成は、本冊子を作製した目的からも重
要と考えており、関係各課と相談しながら前向きに検討していきますとのことでした
。出席者からは、1981年当初より、実行委員会では、点字版及びデータ版の作成
を目的に進めてきたのに、未だ作成されていないのは遅過ぎるとの指摘がありました
。市の担当の方からは、今回は、出向サイドで作成されたもので連携がうまく取れて
いなかったことは申し訳なく思っています。マップを点訳する人を確保できれば、い
つでもできる状況にあります。関係各課と相談して予算化をしていくとの回答があり
ました。2 読書権について、点字図書館の回答
○点字図書館職員は、点字技術の習得をしてくださいとの要望に対して昨年に職員の
1名が点字技能士の資格を取得しており、新入職員にも点訳ボランティア養成講座に
参加させるなどして点訳技術の習得に努めていくとの回答がありました。
○情報機器等の指導については、今年度から視覚障がい者生活訓練指導員を配置し、
情報機器や福祉用具等の相談・指導等にも対応していくとの回答がありました。
○写真・グラフ・イラストなどを「エーデル」ソフトを使って作成してくださいとの
要望に対して、「エーデル」ソフトによる点図作成は可能ですが、作ることのできる
ボランティアが少なくリクエストが多くなっても対応できるようボランティアの養成
や研修に努めていくとのことでした。出席者からは、例えば、三国志や西遊記が描か
れた当時の地理的背景はどうであったかを立体地図で知ることができれば、物語がよ
り解りやすくなります。ボランティアの方はもとより、職員の方にも技術を習得して
ほしいとの要望が出されました。
○市民図書館分館での対面音訳は、春野市民図書館分館で実施されています。今後、
対面音訳室等が整った箇所から順次実施を検討します。3 IT講習・音声キッチン
スケール・重複障害について、障がい福祉課の回答
○点字図書館や障害者福祉センターでは、パソコンの操作やインターネット等の講習
を定期的に実施しています。障害福祉センターでも六点入力方式による受講も可能で
す。昨年は、受講者3名のうち2名が六点入力方式を希望していました。出席者から
は、障害者福祉センターのパソコンのソフトウェアのバージョンが古いのではないか
との指摘がありました。後日、障害福祉課より問合せをしたところ、ソフトウェアは
、昨年秋に最新版に更新されているとのことでした。
○音声キッチンスケールについて日常生活用品の支給対象としているのは、前橋市と
高崎市の2市のみで全国的に見ても少数であり、本市としても支給対象品目に追加す
ることは困難との回答でした。出席者からは、支給しているのは2市だけで、少ない
から、やめるというのは理解できない。むしろ、3番手として名乗りを挙げてもらい
たい。価格的にも高いものではないので再考をお願いしますとの意見がありました。
○視覚と聴覚の両方に障害がある人は、生活をするうえで、より不便を感じています
。一般的な聴覚障害の基準に当てはめるのではなく総合的な判断に基づいて補聴器な
どを支給の対象にしてくださいとの意見がありました。複合的な障害がある人は新た
な基準が必要であるとの申し出は、関係者の方々に話をしますとのことでした。

§ 「視覚障害者が民間企業に15名も採用!」本当なの?


井上 芳史
 23日は台風のため中止とし、第3回目となった30日は8名の参加で
県と意見交換会を行いました。1.特定健診について:検診案内に点字を付記してい
るのは高知市だけ、大きな文字で対応しているのは高知市・香南市・東洋町・田野町
・馬路村・元山町・仁淀川町・越知町・黒潮町、戸別訪問で説明しているのは須崎市
・中土佐町・檮原町・三原村、検診後に保健師による説明は全市町村で可能です。い
ずれにしても本人からの申し出が必要です。是非、希望してください。問診表の記入
については調査してくださるとのことです。2.民間企業への雇用について:国や各
県での障害者雇用のごまかしについては企業から「今回の障害者の採用についてはな
かったことにしてほしい」と影響がでている。県内で障害者の雇用義務がある企業は
約500社で、17年度のハローワークを通しての採用は567名と最高を記録した
。その内、視覚障害者は15名・重度視覚障害者は9名です。どんな職種に雇用され
たのかは労働局に問い合わせてみるとの事です。県内で法定雇用率を達成しているの
は60,9%で全国13位に位置している。3.県職員の採用について:視覚障害者
の採用については2011年・14年・18年4月にそれぞれ1名を採用している。
中四地区での点字採用試験は18年度に岡山・香川・愛媛が実施され全ての県で実施
されることになる。4.県立図書館:市町村立図書館の方から対面音訳実施に向けて
の支援の要請があり、対面音訳室の確保などの条件が整えば対面音訳者を派遣したい
。お住まいの市町村立図書館に対面音訳を要望してはいかがでしょうか。大活字本は
18年3月末現在で3473冊、利用件数は2022件でした。利用者の多くは高齢
者だそうです。弱視のみなさん利用してはいかがでしょうか。

§ 同行援護サービスの発展に期待(9月6日高知県)


永田 征太郎
 今年度最後の意見交換会となったこの日は激しい夕立に見舞われたが
、参加者数は最多となった。以前から繰り越された回答項目があったりして約2時間
半に及ぶ長い会となったので、主な回答内容と出された意見を中心に報告する。1.
医療について
 医療センターについては、例年通り、医療政策課からの代理回答となった。
 月当りのロービジョン外来の受診状況は2名ほどであり、情報提供や日常生活用具
の紹介を行っている。質問として、ロービジョンの人に情報提供として渡しているリ
ーフレットとはどのようなものか、眼科以外の科から視覚障害を生じる疾患に関して
紹介があったりするのかなどが出され、後日回答することとなった。
 また、療育センター内への眼科の設置に関しては、設備や眼科医の不足等で厳しい
状況であること、地域の眼科で対象者の受け入れがスムーズにできるにはどうしたら
よいか眼科医会と協議を進めるとの回答があった。2.地域福祉について
 あったかふれあいセンターについては県庁のホームページやテレビで情報を発信し
ている。各地域の活動内容については、実施主体である市町村に対して担当者会など
の場で障碍者への情報提供を呼び掛けていく。障碍者が気軽に訪れることができる体
制づくりについて要望が出された。
 福祉避難所については、今年の3月末時点で34市町村204施設が指定されているとの
ことであった。盲学校については指定済み、小高坂更生センターについては今後検討
される。福祉避難所をそのまま二次避難所として利用できるのかという質問が出され
た。
 防災マップ作製については、個人情報の適正な管理をして守秘義務が守られるよう
、関係者に説明を行っている。
 避難に際しては、地域での見守りや支えあいが必須であることから、日ごろから話
し合いが進むよう、自治体へ働きかけていく。「災害時要配慮者の避難支援の手引き
」は平成28年度に点字版・音声版を作成している。災害時の要配慮者の避難計画につ
いては、平成27年度末に全市町村で名簿の作成が完了しており、現在は個別計画を作
成するため、その情報を避難支援者に提供することを進めている。
 二次避難所における視覚障害者のサポートについては、同じ場所に避難した人の中
から支援者を選定することを考えている。
 参加者からは、地域で行われる避難訓練において障碍者が参加しにくい状況(断ら
れるなど)が生じているが、参加しやすいように働きかけてほしいという意見が出さ
れた。この件に関しては、視覚障碍者の積極的な参加を推進する取り組みの実例とし
て、城西中学校における避難訓練に盲学校の教職員が手引きの指導等で参加する要請
があったことが紹介された。障碍者が参加しやすい環境や雰囲気づくりをするために
も、当事者が積極的に避難訓練に参加してその存在を知ってもらうことが大切である
と感じた。
 また、地域における避難所運営のマニュアルづくりについて、作成する段階から障
碍者の意見を取り入れられるようにすること、点字版や音声版の媒体で視覚障害者が
確認できるようにすることを求める声が出された。3.介護保険関係
 8月9日に質問のあった項目について回答が出された。介護保険で非該当になった分
を障碍福祉制度でカバーする際、支給漏れがないようにするにはどのような対応策を
とるのかについて回答が出された。事務手続きの負担を軽減させる目的もあり、初回
は申請の手続きが必要であるが、それ以降は領収書などの根拠資料があれば手続きが
簡素化されるとのことであった。
 また、ケアマネージャーに関しての意見や要望も出された。前記の手続きの件に関
してケアマネがきちんと把握できているのか、視覚障害そのものの理解が不十分であ
ること、日常生活用具の選定で対象者への的確な対応ができていないケースなど、ケ
アマネの質を向上させる必要があるという意見が中心となった。ケアマネの研修の際
に最新情報を盛り込んでもらうなどして、ケアマネによるサービス提供のばらつきで
障碍者が不利益を被ることのないよう、自治体としても積極的に関わってもらうこと
を要望した。4.障害福祉関係
 あったかパーキングのプレートについては、外から見てわかりやすいようにとの理
由から、すぐさま小さくできないという例年通りの回答であった。個人が使いやすい
ように工作することへの罰則規定はないが、この制度は国の取り組みとして今後始ま
っていくので、国の動きも見ながら検討するとのことであった。
 障害者サービスなどの利用案内文書はホームページにアップされているデータがあ
るので、パソコンを使える人は音声での確認が可能であるとの回答があった。しかし
、すべての人がパソコンを使えるわけではなく、情報入手の手段も個々の実態によっ
て異なることから、実態に応じたさまざまな媒体での情報提供をお願いした。
 障害児者のショートステイ問題については、介護保険の施設が障害者にも対応する
場合もあるが、ニーズが少なくて対応を廃止してしまうケースがあるとのことだった
。普段利用する施設が一つだけに限定されていたら、いざというときに空いていない
ことも考えられるので、複数の事業所を利用するのが望ましいとの回答であった。ま
た、対応している事業所についてはホームページで情報公開されているとのことであ
った。
 同行援護サービスに関しては外出の際の行き返りの移動支援をしてもらっているが
、たとえば研修会などに参加した場合、提示された資料などを読んだり説明してもら
うことも必要であるから、その部分はコミュニケーションサービスで対応してほしい
との意見が出された。また、資料の読み上げなどに関しては一定の能力が求められる
ので、対面朗読ができる程度の人を配置してほしいとの意見も出された。5.交通関

 JRの列車の手動によるドア開閉ボタンについては、ボタンに凹凸をつけているの
で触覚で確認できるとの回答があった。ボタンそのものを探すのに苦労することがあ
るし、車掌が常に対応できるとは限らないこともあるので、さらなる工夫が必要であ
る。
 タクシー乗り場を表す点字ブロックは、植え込みなどの周辺状況によって敷設が困
難であったり、横断歩道などと誤解してしまう可能性があるなどの問題がある。場所
によって必要であるか否かを利用者に確認する調査が今後必要であろうということに
なった。
 電停やバス停に誘導ブロックなどを敷設する場合、交通会社だけでなく道路管理者
との協議や協力も必要であるから、粘り強く交渉していく必要性があると感じた。



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