みちしるべ
第265号

目次(ページ内リンク)
§ 第2分科会「あはき師の通勤と職場支援」(雇用福祉連携による通勤と職場支援)&雑感         (全視協第35回奈良大会)  生田 行信
§ 第16回あはき運動交流会 高知で初の開催 あはき対策部  生田 行信
§ あはき交流会の感想   福祉専門学校 学生  井上 優生(ゆうき)
§ 増える無人駅、まだ使えないチケットアプリ「スマートえきちゃん」  藤原 義朗
§ 23年度第3回全国委員会報告  浜口 誠一

§ 第2分科会「あはき師の通勤と職場支援」(雇用福祉連携による通勤と職場支援)&雑感         (全視協第35回奈良大会)


生田 行信

 生田が参加した第2分科会(28人参加)を中心に大会全体の感想など報告します。
 2022年2月、19条裁判を視覚障害者の立場である国側勝訴で終え、あはき運
動は1つの節目を迎えています。有資格者の積極面を生かす、視覚障害に起因する部
分への支援を進める、この2つの観点での運動に力点を置くことを、高知守る会でも
先日の総会で提案し、承認されたところです。
 あはき分科会の今回のテーマ「雇用福祉連携による通勤と職場支援」は、2020
年10月からスタートした支援制度です。従来、仕事(経済活動)には使えなかった
障害福祉サービスを可能にし、雇用ではないと除外されてきた自営業者も使えること
とした大きな前進面を持つ制度です。ただし、国は枠組みを示しただけで、実施する
かどうか、どのような内容で実施するかは実施主体である市町村等の自治体の任意で
す。高知県内で実施しているのは現在高知市のみです。高知市も国の枠組みで示され
た内容のうち、実施要綱上は自営業者は対象外としています。実施の有無も内容も全
国一律ではないのです。さらに、利用申請した障害者の個々の実情に応じて、支援の
可否、どのような支援を行うかを自治体が判断することになっています。大きな前進
ではあるものの、流動性の高い制度です。利用を進め、利用しながら問題点を改善さ
せていこう、そのためには、まず中身を知ろう、利用事例を交流しよう、ということ
です。

 分科会の流れは大きく3つです。
(1)制度を知ろう
 2月頃にご指名を受け、生田が担当しました。高知では視覚障害者の利用事例もな
く「困ったなあ」が正直なところでしたが、東郷理事に教えてもらいながら資料づく
り、本番と何とか役目を果たしました。「生田先生、どうぞ」などとからかい気味に
紹介されつつも、いざ本番は久々の授業のノリも交えつつ楽しく制度説明させてもら
いました。
 支援内容は「職場介助」と「通勤援助」です。職場介助は文書の朗読や作製、業務
上外出の付添(訪問マッサージの患者宅への訪問があたります)、掃除洗濯は対象外
ですが仕上がりの確認は該当等、通勤援助は従来は当初1ヶ月の歩行訓練のみが通勤
対策助成金の対象でしたが、この制度では自治体が認めれば継続的な支援が可能です。
詳細は分科会当日の資料をご覧ください。テキスト、点字(BSE)、一太郎、P
DF版があります。ご希望の方は生田まで連絡をください。
 点民バックナンバー:2021年1月増刊号(制度紹介、20年自治体アンケート)、202
2年1月増刊号(21年自治体アンケート、障害者総合支援法との関係)

(2)利用事例を交流しよう
 お二人から報告がありました。兵庫の宇仁菅一郎(うにすが いちろう)さん、大
阪の不動久雄(ふどう ひさお)さんです。
 宇仁菅さんは開業30年、出張や訪問マッサージ、デイサービスなど積極的に外に
も出るスタイルです。従来はお母様が車での送迎、レセプトなど文書関係をしてくれ
ていましたが、ご高齢になられ、そこへ神戸市がこの制度を実施することになり、積
極的に利用している方です。点民特集号を取り寄せて関係者(市担当者、ケアマネ、
議員等)に配りながら要望し、神戸市の制度化と利用承認を勝ち取っています。問題
点は多々あるが、まずは使ってみて改善を求めることが大事。外に出る経営スタイル
のモデルになりたい。中小企業などとのヘルスキーパー契約も考えている。このよう
な助成制度を積極的に使って攻めの経営をめざしたい。
 不動さんからは大阪の会員お二人の利用事例の報告がありました。
 点民バックナンバー:2022年6月号(利用報告・澤田和一さん(東京))、2022年7
月号(利用報告・宇仁菅一郎さん(兵庫))

(3)質問を含む意見交換
 奈良から参加の女性あはき師から、「大和郡山市から宇治市に通勤している。この
制度を使って通勤援助を受けたい。」との要望が出ました。大和郡山市はまだこの制
度を実施していません。ニーズもはっきりしている、市に制度の実施を働きかけよう
、との声が複数上がりました。運動の先輩達からアドバイスがありました。個人より
も団体で、団体名をしっかり出して、役員と連絡を取り合って、議員にも相談する、
議員や役所にはペーパーの準備は必須、等々。全視協の「人のため」文化を感じました。
 制度の問題点に絡んで疑問質問もたくさん出ました。
・通勤援助は片道だけの対応のことが多い、短時間なので収入にならない等、サービ
ス事業所を確保できない。
・訪問マッサージで車を使えないのは現実的ではない。通常の同行援護では使えない
が、この制度においては「使えないとは明示していない」との厚労省回答が紹介され
、市町村への働きかけしだいとの話がありました。
・あはき施術所での職場介助には、療養費やパソコンなどの知識も最低限必要。同行
援護の研修に職場介助の内容も踏まえた内容が必要、等々です。

 最後に、コロナで中断していた「あはき運動交流集会」について、主催3団体(全
視協、病マ連、あすなろ会)と開催候補地との話し合いの結果が報告され、今年(20
23年)の秋に第16回となる集会を高知で開催することになりました。

 私は前回の福岡大会以来、4年ぶりの県外での会への参加でした。県外の会員と久
々に会いましたが、コロナ禍での対面ブランクが一瞬で吹っ飛ぶのが不思議です。新
たな出会いもありました。奈良観光でペアを組んだ埼玉の中澤さんは「聞き上手は話
し上手」を絵に描いたような方でした。高齢者デイサービスでマッサージをしておら
れるとのこと、適職!と感じました。
 大会全体を通して、多くのボランティアさんやホテルスタッフに助けられました。
どこに行ってもいてくださるので安心でした。島田陽子実行委員長の「こだわった!
」との言葉通り料理も大変美味しく、4月に入職したばかりかなと思わせるスタッフ
の初々しい働きぶりも印象的でした。
 今回の参加にあたっては、守る会会計から交通費、宿泊費等の補助を頂きました。
ありがとうございました。

§ 第16回あはき運動交流会 高知で初の開催


あはき対策部 生田 行信

 四国では初となる高知で、オーテピア研修室を会場として2023年12月2、3日に行わ
れました。この交流会は、全視協、病マ連、あすなろ会の共同開催、開催地である高
知の守る会が主管の形です。6月の全視協奈良大会で高知での開催が決まり、その後
主催3団体によるオンライン会議を中心に内容を詰めていき、地元高知では実行委員
会を組織して運営を準備しました。参加者は東は千葉、西は福岡まで各地から全体で
56人、高知からは守る会会員が13人、理療科教員など会員外も6人の参加があり、目
標の50人を超えましたし、「地元の参加が多いね」と言っていただきました。
 コロナの影響で4年ぶり、19条裁判結審後初の開催で、テーマは「19条裁判以降の
あはき運動をどう進めるか」です。裁判には勝利し視覚障害者であるあマ指師の職業
優先は守られたものの、視覚障害あはき師の雇用・就労を具体的にどう守り発展させ
るかについて、支援制度の学習や活用、業の実状、工夫を交流し、議論を深めました。
 主催団体を代表して、志水克典全視協理事、不動久雄病マ連会長から開会挨拶があ
り、開催地を代表して井上芳史会長から「自由民権運動の盛んだった高知で活発に議
論し、夜は高知の酒と肴で交流しましょう」と歓迎の挨拶がありました。
 記念講演では、一般社団法人視覚障害サポートステーションこうち理事長を務める
井上会長から「視覚障害者の就労継続支援B型事業所の運営について」と題して、ひ
とりぼっちだった視覚障害者がほっこりできて人生を作っていく出発点にしたい、個
々にあった就労形態が可能、有資格者のセンター的な役割、地域に根ざし視覚障害者
理解にも繋げたいなど、大事にしていることを話されました。
 ディスカッションでは、昨年9月17日に行われた病マ連主催「19条裁判以降のあは
き運動をどう進めるか」の概要を東郷進全視協あはき対策担当理事が報告し、尾方剛
あすなろ会事務局長の司会、東郷座長の進行で自由討論に入りました。(内容は後述)
 2日目の学習会では、「重度障害者等就労支援特別事業と関連の通勤・職場支援の
適用関係」と題して楠田房雄全視協副代表理事から制度の内容、意義、課題について
説明がありました。複数の制度を総合的に、そしてゆったりとしたテンポで大変わか
りやすいお話でした。長船貢あすなろ会理事の司会で自由討論を行いました。

 両日の自由討論の概要です。
●免許のうまみを生かす
 保険(療養費、労災など)や市町村国保の補助券など、免許がないと使えない制度
を上手に使うこと、これらの制度は公的だから患者から見て信頼にもつながる。労災
は指定施術所になると公的なHPにも掲載され問い合わせが増えた。自賠責は数は少
ないが取り扱いやすかった。

●保険取り扱いの課題
 労災はマッサージと鍼灸が一体的に扱えるが、療養費は別物扱いになっており、治
療効果をあげる上で課題である。
●ヘルスキーパーを広げる
 視覚障害者の雇用を広げる意味で重要な職域。障害者雇用で模範を示すべき公的機
関(厚労省や自治体)への各地の働きかけにも関わらず、現時点では壁は厚い。
●はやる治療院
 「コンセプト、売り」を明確にすることが大事だろう。リラックスできる空間、人
柄と清潔感、術前の状態と治療の進め方を患者と共有してから始める、術前と術後の
変化を患者に見える化する。
●施術料金の設定
 値上げしたときに患者が減った経験と減らなかった経験のどちらもあり、ターゲッ
ティングの問題だろうとの指摘があった。

●HPの広告効果
 療養費扱いの患者に関しては効果はなく、ケアマネとの繋がりが何より大事。自由
施術では患者は必ずHPを検索する。レビューの書き込み数が多いと検索で上位に出る。
●就労継続支援事業所(A型、B型)
 あはき就労の場として大事な存在になってきている。立ちあげの費用、あはき師の
収入など、各事業所の特徴が交流された。
●卒後研修の充実
 免許取得後の盲学校での研修課程の設置、卒後研修を義務化すべきではないか、付
加価値を付ける研修、治療院でのインターン受け容れ、教える立場の教員の研修など
、様々な意見が出ました。高知の指圧師友の会の活動も紹介しました。
●教員の立場から
 あはきの色々な現場の生の声を聞けて学ぶことが多かった。今後の授業に生かして
いきたい。入学前の相談や授業、進路指導など、制度を知っておくことが大事である
とあらためて感じた。
 藤本勲全視協大阪事務局長から2日間の内容のまとめが報告された後、滝修あすな
ろ会会長から閉会の挨拶がありました。特に印象に残ったこととして「B型事業所運
営にあたって、人生を作っていく出発点にしたいという思い」「制度を知っているこ
とが力になる」を挙げられました。
 懇親会は「帯や勘助」で行いました。盲学校の忘年会もやったことがあり視覚障害
者には理解があるお店ですが、自分の領域がわかりやすいようにと一人ひとりにお盆
の準備を頼むと快く準備してくれるなど協力的でした。視覚障害者の苦手な大皿から
の取り分けは、高知県退職教職員協議会(高退協)の9人の先生方とレク部員が献身
的に務めてくれて、参加者は安心して酒と肴、交流を楽しむことができました。
 交流会閉会後も、高知で昼間から飲むと言えばの「葉牡丹」で、県外参加者の半数
を超える人達と実行委員有志で課外活動を行いました。
 今回の準備、運営にあたり、実行委員会内の役割分担と連携、有志会員の協力、西
岡館長を初め職員やボランティアによる点字図書館の協力、高退協の先生方、高知サ
ンライズホテルや帯や勘助のスタッフなど、協力的、献身的に対応していただきまし
た。ありがとうございました。このような全国規模の会は準備は大変ですが、各関係
者が快く対応してくれたことでストレスなく進めることができました。あらためてお
礼申し上げます。
 最後に東郷理事のまとめのひとことを紹介しましょう。
 課題山積も、みな元気!」

§ あはき交流会の感想


  福祉専門学校 学生  井上 優生(ゆうき)              

私は、視覚に障害を持っている方々は、常に何も見えない状況で白杖やバリアフリー
環境があるといっても生活がしづらい方というイメージがありましたが、ボランティ
アを通して周りの方の支えもあり、今を全力で楽しんでいる気持ちなどが伝わってき
て、元々持っているイメージを変えるいい機会になりました。

ボランティアの感想は、ボランティア内容が主に視覚に障害を持っている方の誘導で
したが、ボランティア前の段階では、白杖を持っていない方の手を繋いで誘導すると
思っていましたが、皆さんは肩に手を添えて移動をするようにしていました。私は肩
に手を添えるのはそこが移動をする上で一番安定するのだと考えたので、移動する際
に、「右に曲がりますよ」と声がけをするといった自分なりの配慮を考えることがで
きました。

§ 増える無人駅、まだ使えないチケットアプリ「スマートえきちゃん」


                藤原 義朗

守る会は、今まで何度かJR四国・高知駅へ要請行動を行ってきた。 しかし、最近、
懇談を求めても全国的に応じてくれない傾向にある。 応じてくれないどころか駅長室
や改札口へ電話してもなかなかつながらない。今回、JR四国高松本社に何度も連絡
して、1月11日やっと懇談が行なえた。 「お忙しい」とのことであるが、高松本社から
4名と高知駅からも1名対応していただいた。守る会側からは、生田さん、中平さん、
同行援護の泉さん、県労働組合連合会副委員長の橋詰さん、そして藤原の5名であった。

1.駅の無人化 全国で一番無人化率の高い四国、そして、ナンバーワンは高知
県である。昨年12月には佐川駅、さらに、3月16日には旭駅、伊野駅が無人化になる。
引き続き自動券売機でお買い求めいただきたい。もし、買えなかったら乗車してか
ら求めてくださいとのことである。 さて、介助が必要な場合の予約であるが、JR
高知駅(電話088 822 8229)へ午前8時 から午後8時までに、なるべく
早く連絡いただきたいとのことである。高知駅より係員を派遣するとのことである。
さて、この電話番号は昔は通じたが、この間何度電話かけても通じない。「かけな
おしていただきたい」とのことであるが、ひどいようなら役員までご連絡お願いいた
します。また、列車運行情報端末であるが、2月25日より大杉駅から斗賀野駅まで設
置 し、数駅近くに運航の乱れが生じた場合は、音声と表示で連続的に表すとのこと
である。

2.チケットアプリ「スマートえきちゃん(スマえき)」 要するに、JR四
国として開発したアプリを通して切符を購入するシステムである。 これが視覚障害
者がスマホからどのように購入するのか実際に体験してみた。 @スマホにこのアプ
リを入れて行う。クレジットを使う事が基本であるが、今後は「ペイペイ」も検討し
ているとのこと。 Aスマホが切符代わりになる。 Bボイスオーバーを入れたデモ機
を用意していただき挑戦した。ホーム画面の購入から入り、切符や定期券など購入す
るものである。駅名も一応音声入力できる。理屈は分かったが、周りの音による誤作
動もあり不安感が強く残った。

3.課題 @アプリで買えるのは、四国内の乗車券と自由席特急券である。 A指定席
は買えない。 B子どもだけでは買えない。 C障害者割引やジパングには対応できて
いない。 D指定席を買うには、JR西日本のネットからの購入になる。JRウエス
ト「e5489(いーごよやく)」というそうである。

4.みどりの窓口 感触としては、
JR四国のアプリでは、私たちが購入するにはまだ遠そうである。 @高知県内の「
みどりの窓口」 高知駅、窪川駅 Aみどりの券売機プラス 無人駅で、遠隔操作で、
カメラに身障手帳を見せたりしながら購入するシステムである。朝倉駅、須崎駅、ご
めん駅、土佐山田駅である。

5.体験会 役員会で話し合われたが、みどりの窓口プラスや列車運行情報端末の体
験を含めたJRを利用したレクリエーションなどする。その体験の上で、利用しやす
いJRになるよう懇談していきたい。

※旭駅では3月に無人駅となり、トイレの管
理ができないということで使用できなくなりました。列車を利用される方はトイレを
利用したいときにはどうしたらよいのでしょうか。

§ 23年度第3回全国委員会報告


              浜口 誠一

 本年2月18日(日)に、主に、ズームで行われました表記の会議にオンラインで
出席しての報告をします。なお、東京の事務所には、中心的な担当者が集まっていた
ようです。
 午前10時から、途中1時間と午後15分の休憩をはさみ、16時過ぎまで行われま
した。なお、私は、休憩時間に近くの喫茶店にラーメンを食べに行きましたが、これ
もオンラインの会議の為せる業でしょうか?
 前日の学習会は、欠席させていただきました。あしからず!
 内容は、「旧優生保護法訴訟で下級審で障害者6勝6敗、後最高裁で係争中」につい
ての講演。で、最近、役員の方に会ったので直接依頼したところ、録音か動画を提供
していただけそうで、閲覧できるかと思います。「大変良かった!」とのことで、皆
さんもお楽しみに!
 概ね、議案書に沿って、討議は進行されました。概略を簡単に書きますが、「議案
書」を持っていない方が大勢であると考えますので、しつこいとは思いますが、一部
を転載させていただきます。
 司会は、和歌山の岡崎さん、議長は、岩手の村上さんが、オンラインであるので、
反応が分からないことに戸惑いを感じながらも、上手な進行で順調(?)に進められ
ました。

会議の状況
令和6年能登半島地震に係る全視協災害義援金の件
 議案は、全く問題ないが、出来るだけのことをするためには、との趣旨で
 「全視協は、災害見舞金を予算化し支給(1人1件1万円)していますが、今回は、
これに替えて災害義援金とします。」の「これに替えて」が問題になっていると私は
判断して、「これとは別に」というように文章の些細なこと鴨知れませんが、提案し
て議論を終えました。しかし、今考えると「これと併せて」のほうがよかったように
も思えています。

視覚障害者を取り巻く情勢
 一部、文言の追加があったのみでした。
社員の加盟と退社の件
 結び目(視覚障害者京都の会)が全視協に入会しました(23年11月18日)。共に活
動する社員が増えることは大きな喜びです。
 静岡県視覚障害者の生活を守る会が全視協を退社しました(23年11月30日)。
 青森に続いて、残念なことになりました。

第37回全視協東京大会の件
 期日 25年6月6日(金)7日(土)8日(日)
 疑義は出ませんでした。是非、参加したいものです。

活動報告と議論など
 23年代議員総会決議では、全視協や社員の活動を活性化するため、
第1節 8つの『活動の基本』を決議したことと、第2節『重点要求(4項目)』と『通
常要求』を簡潔に示したことにあります。社員は、8つの『活動の基本』に沿った取
り組み状況を報告して下さい。
と、あるように南は沖縄から北は北海道と、各組織の代表者から報告と意見が出され
ました。ほぼまんべんなく発言できていたようです。
 8つの活動の基本
(1)会員と「点民」読者の拡大
(2)「点民」を読む
(3)学習会、レクリエーション
(4)議案討議
(5)例会
(6)交渉
(7)会報
(8)集金

 重点要求
1.通勤と職場支援
 20年10月創設の「雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業」の実施
自治体は、23年7月末時点で44市区町村、77市区町村が内示。実施人数127人(就労形
態別:雇用63人、自営等64人、障害福祉サービス別:重度訪問介護79人、同行援護48
人、行動援護0人)となりました。
 この制度実施により、従前の「通勤と職場支援」サービスを加味して、「通勤支援
(3つ)」と「職場支援(4つ)」が存在することになったため、それらの制度の違い
と適用関係についての学習会を「第16回あはき運動交流高知大会」で行いました。
 あはき師や医師等の事務的職業以外への介助者についても、24年4月から事務的職
業と同様の条件となります。
2.安心安全の鉄道
 国土交通省の直近のまとめによると、2022年度の視覚障害者の駅ホームからの転落
事故は61件。前年度の29件から倍増しています。
 バリアフリー基準となった踏切道手前部の誘導ブロックについて、「必要と認めた
場合」と条件を付けていますし、踏切内の誘導帯も標準的整備内容では、整備が進む
とは考えにくい状況です。
3.デジタル化対策
 23年11月の「手をつなごう要請行動」で、経産省に5項目の要望をしました。
 回答では、趣旨は理解しており、メーカーなどの努力で少しずつ成果が表れている。
周知等続ける。差別解消法による合理的配慮の義務化により動きは加速すると思わ
れる。が、完全な実施はなかなか難しい。というものでした。
 家電メーカーに対して、ユニバーサルデザインの基準として、JISX8341という基準
を示しているとのことでしたので、今後学習する予定です。
 具体的に一つの製品の改良を求めるような運動が必要ではないかと思います。
4.大軍拡、大増税に反対
 戦争させない、9条壊すな総がかり19日行動に東京近県の社員と欠かさず参加して
います。この行動は、15年戦争法(安保関連法)が成立した9月19日から始まってお
り、この3月で100回となります。引き続き参加して行きます。

通常要求
 A「福祉・社会保障」からJ「人権・平和・民主主義」までの10項目がありまし
たが、時間の関係で少し急ぎの進行になりました。
 質問して、意見を出す予定の「高度化ピックス」については、取りやめました。

女性部
 女性部第23回和歌山大会を行います。
 日時:2024年6月8日(土)、9日(日)
 会場:ホテルアバローム紀の国

独身者の集い
 今後については、奈良の主催ではなく、別の社員で引き受けてもらえないかと考え
ています。また、独身者に拘らず、だれでも参加できるレクリエーション交流会とし
ても良いのではという意見もあります。

全国委員会の日程
 次回全国委員会と第15回(定時)社員総会を、24年6月15(土)・16日(日)に、
対面で開催します。宿泊はサンターガスを予約しています。
 これは、東京に行くことになりますね。

感想と反省
 「点民」を増やす取り組みのところで、有料の物を値上げすることについて、前回
の会議で承認されていることが分かり、質問しようと私が発言しかけて、急にひっこ
めたので、東京の方々が後ろで笑っていて、(××)と恥ずかしく悔しい気持ちが湧
いて来たのが、反省でした。つまらないことで、仕方ありません。
 ズームなどによる、「オンライン会議」のことは、私が20年以上前から提案・発言
していることで、「新型コロナ対策」だけでなく、今後もおおいに活用して欲しいと
思いました。理由は、数多くありますが、この紙面では書きません。
 勿論、対面を否定してはいません。
 以上で、報告を終えます。

 最後に、駅のホームドア、また、稼働柵で横ではなく、上から降りてくるものが西
宮にあって、自分は触れませんでしたが、珍しい!知らない物もあるものだと思いま
したので、書いておきます。



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